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車の維持費

2026年4月28日 (2026年4月28日 更新)

高級車で節税になる条件とは?法人・個人事業主が知っておくべき税の仕組みと購入時の注意点を解説

高級車節税

「高級車を購入すると節税になる」と聞いて、半信半疑に思っている経営者は個人事業主の方は多いでしょう。YouTubeやSNSでも節税になるかどうか、さまざまな意見が飛び交っているため、判断がつかないのも無理はありません。

結論としては、高級車を購入することで減価償却が適用されるため、法定耐用年数の範囲であれば節税になる場合はあります。ただし、事業に不向きな車種を選んでいたり、事業に使う割合が低かったりすると恩恵が小さくなるため、購入するかどうかは慎重に判断してください。

本記事では、高級車を購入することで節税になる仕組みを解説したうえで、恩恵を受けるために押さえるべきポイントを解説します。具体的にいくらの節税になるのかのシミュレーションもしているため、高級車を購入するかどうかの判断材料としてください。

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高級車を購入することで節税になる理由と仕組み

高級車の購入が節税につながる背景には、車両を「資産」として扱い、減価償却によって複数年にわたり経費化できる税の仕組みがあります。また、購入後にかかる維持費も事業利用割合に応じて損金に算入できるため、節税効果は減価償却費だけにとどまりません。まずは、節税が成り立つ基本的な仕組みを順に確認していきましょう。

減価償却で取得費を耐用年数に応じて経費化できる

高級車を事業のために購入した場合、その車両は資産として計上したうえで、法定耐用年数にわたって少しずつ費用化(減価償却)することができます。この減価償却費が毎年の経費・損金となるため、課税所得が圧縮され、結果として節税につながるというわけです。

車両の法定耐用年数は、新車の場合は6年と定められています。一方、中古車の耐用年数は経過年数に応じた計算式で算出します。

  • 法定耐用年数が全部経過している場合:法定耐用年数 × 20%
  • 法定耐用年数が一部しか経過していない場合:法定耐用年数 −(経過年数 × 80%)

なお、計算結果に1年未満の端数が生じた場合は切り捨て、2年未満となった場合は2年として扱います。

減価償却の方法については、法人は原則として定率法(期首残存簿価に一定率をかける方法)が適用されますが、届出をすることで定額法(毎年同額を費用化する方法)を選択することも可能です。個人事業主は原則として定額法が適用されます。初年度に大きく経費化したい場合は定率法が有利ですが、トータルの節税額は変わらない点も覚えておきましょう。

維持費や保険料を損金算入して税負担を軽減する

高級車を購入した後の維持費も、事業に使用した割合に応じて経費・損金に算入できます。具体的には以下のような費用が対象となります。

  • ガソリン代・高速道路料金・駐車場料金
  • 自動車保険(任意保険・自賠責保険)
  • 自動車税・自動車重量税
  • 車検・整備費用
  • タイヤやオイルなどの消耗品

これらは事業で使用した分だけ按分(あんぶん)して計上するのが原則ですが、高額な維持費が発生しやすい高級車ほど、経費化できる金額も大きくなります。

事業使用割合で按分し経費計上額を決める考え方

高級車を事業と私用の両方で使う場合、費用を「事業使用割合」に応じて按分し、事業分のみを経費・損金として計上します。この按分の根拠を明確にするためには、業務日誌や走行距離記録、ETC明細、GPS記録、社用車規程など、客観的な証憑を整備しておくことが重要です。

事業利用の実態を示せない場合、税務調査の際に必要経費・損金として認められないリスクがあります。また、私用分まで会社負担にしてしまうと、役員への経済的な利益(現物給与)として給与課税される可能性もあるため、注意が必要です。

大衆車よりも価格が下落しにくい傾向があり資産を維持しやすい

高級車の中には、中古市場での需要が落ちにくく、売却時に値崩れしにくい車種があります。同じ車両価格であっても、将来の売却額が高ければ、車にかかった実質的な負担額を抑えやすくなります。

ただし、すべての高級車がリセールバリュー(売却時の価値)を維持できるわけではありません。車種・年式・走行距離・人気・コンディションによって差は大きく、節税だけで車種を選ぶのではなく、購入価格・維持費・売却額まで含めたトータルコストで判断することが大切です。

高級車の購入でいくら節税できる?シミュレーションをもとに解説

仕組みを理解したところで、実際にどのくらいの節税になるのかを具体的な数字で確認してみましょう。ここでは「法人・新車」「法人・中古車(4年落ち)」「個人事業主・新車」「個人事業主・中古車(4年落ち)」の4パターンでシミュレーションしています。自身の状況に近いケースを参考にしてください。

法人・新車(法定耐用年数6年)の場合

以下は、法人(実効税率30%想定)が車両1,000万円の新車を購入した場合のシミュレーションです。

定率法のほうが初年度の節税額が大きくなりますが、耐用年数を通じたトータルの節税額は定額法と同額です。「早めに経費化したい」という方には定率法が向いているといえるでしょう。

定額法(減価償却費)定率法(減価償却費)
1年目50.1万円(167万円)99.9万円(333万円)
2年目50.1万円(167万円)66.6万円(222.1万円)
3年目50.1万円(167万円)44.4万円(148.1万円)
4年目50.1万円(167万円)29.7万円(99.1万円)
5年目50.1万円(167万円)29.7万円(99.1万円)
6年目49.5万円(167万円)29.6万円(98.5万円)
合計約300万円(1,000万円)約300万円(1,000万円)

法人・中古車(4年落ち・耐用年数2年)の場合

4年落ちの中古車は、計算式から耐用年数が2年となります。車両価格800万円の場合のシミュレーションは以下のとおりです。

定額法(減価償却費)定率法(減価償却費)
1年目120万円(400万円)240万円(800万円)
2年目120万円(400万円)0円
合計240万円240万円

耐用年数が2年の場合、定率法では1年目に全額を費用化できます。初年度の利益が大きい年に購入すると、節税効果を集中させやすい点が特徴です。

関連記事:『法人はカーリースがおすすめ?メリット&デメリットとおすすめ6社を紹介

個人事業主・新車(法定耐用年数6年)の場合

個人事業主(所得税率33%+住民税10%、事業利用70%を想定)が新車1,000万円を購入した場合、原則として定額法が適用されます。

定額法(減価償却費)
1年目50.2万円(117万円)
2年目50.2万円(117万円)
3年目50.2万円(117万円)
4年目50.2万円(117万円)
5年目50.2万円(117万円)
6年目50.2万円(117万円)
合計約301万円(700万円)

事業利用割合が70%であるため、経費化できる総額は1,000万円 × 70% = 700万円となります。

個人事業主・中古車(4年落ち・耐用年数2年)の場合

個人事業主(所得税率33%+住民税10%、事業利用70%を想定)が車両価格800万円の4年落ち中古車を購入した場合のシミュレーションです。

定額法(減価償却費)
1年目120.4万円(280万円)
2年目120.4万円(280万円)
合計240.8万円(560万円)

中古車は耐用年数が短い分、1年あたりの節税額が大きくなります。短期間で経費化を完了させたい場合は、中古車の選択も有力な選択肢といえるでしょう。

関連記事:『カーリースは個人事業主にもおすすめ!審査や経費処理についても解説

高級車を購入して節税する際に押さえるべき注意点

高級車の購入は節税の手段として有効な場合がありますが、やり方を誤ると税務調査で否認されるリスクもあります。節税効果を確実に得るために、事前に押さえておくべき注意点を3つご紹介します。

法人と個人事業主では減価償却方法やルールが異なる

先述のとおり、法人は原則定率法・定額法の選択制、個人事業主は原則定額法と、減価償却の方法が異なります。また個人事業主の場合、家事按分(プライベートと事業の費用を分ける処理)の根拠となる証憑管理も欠かせません。事前に自社・自身に合った処理方法を確認しておくことが重要です。

※証憑管理…取引内容や支出の事実を証明する書類を適切に保管・管理することを指します。領収書・請求書・契約書・明細書などが該当し、家事按分や経費計上の根拠資料として必要となります。

業務実態に合わない車種だと否認リスクが高まる

高級車を購入する際は、事業規模・業種との整合性が問われます。たとえば、法人の業種や規模から見て明らかに事業使用とは考えにくいスーパーカーなどを購入した場合、税務調査で経費・損金として認められないリスクがあります。

広告宣伝目的での使用(ブランドイメージの向上など)を主張する場合は、来店率や受注率の向上データ、SNS・メディアへのPR露出といった定量的な根拠を用意しておくことが望ましいでしょう。

事業利用していることが証明できないと否認されるケースがある

事業用として経費・損金に計上するためには、実際に事業で使用していることを証明できる記録が必要です。税務調査に備えて、以下のような証憑を日常的に整備しておきましょう。

  • 走行記録・業務日誌(訪問先・目的の記載)
  • ETC利用明細
  • 駐車場の契約書
  • 車体へのラッピング・社名表示
  • 休日の使用ルールを定めた社内規程

記録がないと「私用車」と判断されてしまうおそれがあるため、日々の管理が節税を成立させる鍵といえます。

高級車の購入で節税効果を最大化するポイント

注意点を把握したうえで、次は節税効果をより大きくするための工夫についてご紹介します。車種の選び方や購入タイミング、費用の計上方法など、知っておくだけで実際の手残りが変わってくるポイントを解説します。

中古車と新車の減価償却の違いを理解して選ぶ

中古車は法定耐用年数が新車より短くなるため、1年あたりの減価償却費が大きくなりやすく、短期間で経費化を完了できます。一方で、節税目的で中古車を選んだものの、維持費が高くついてしまっては本末転倒です。乗り換えのタイミングや利用頻度をあらかじめ見据えたうえで、新車か中古車かを検討することをおすすめします。

維持費・付随費用の計上漏れを防ぐ

せっかく高額な車を購入しても、維持費の計上漏れがあると節税効果を最大化できません。以下のような費用を漏れなく把握し、事業使用割合に応じて計上しましょう。

  • 任意保険・自賠責保険
  • 自動車税・自動車重量税
  • 車検・整備費用
  • コーティング・スタッドレスタイヤ・タイヤ交換・オイル交換
  • 駐車場料金
  • 洗車費用
  • 高速道路料金・ETC利用料

個人事業主の場合は、家事按分を正しくおこない、過剰な計上にならないよう注意してください。

決算時期を踏まえて購入タイミングを検討する

期首(決算年度の始め)に購入すれば、その事業年度の通年分の減価償却費・維持費を計上できます。一方、期末直前の購入は月割りの減価償却となるうえ、納車が年度内に間に合わないリスクもあります。決算月を意識しながら、余裕を持って購入手続きを進めましょう。

売却時の残価まで見据えて車種を選ぶ

可能であれば、リセールバリュー(売却時の価値)が落ちにくい車種を選ぶと、資産価値を最大化しやすくなります。一般的に、以下のような条件の車種はリセールが高い傾向があります。

  • 人気の車体色(ホワイト・ブラックなど)
  • 根強いファン層を持つ車種・ブランド
  • 流通量が限られた入手困難なモデル

残価率が低い車種を選んでしまうと、節税できたとしても売却後の手残りが少なくなり、トータルで見ると割高になるケースもあります。

購入前に税理士へ確認し、自社に合う処理方法を選ぶ

高級車の購入は金額が大きい分、判断を誤ると損失も大きくなりかねません。購入を検討する際は、以下の点を税理士に確認しておくと安心です。

  • 法人・個人それぞれの最適な償却方法
  • 購入予定の車種が事業内容と整合しているか
  • 役員への現物給与(経済的利益)として課税されるリスクの有無
  • 最新の税制改正による影響

高級車の購入が節税対策にならない人の特徴

高級車の購入は、すべての事業者にとって有効な節税策というわけではありません。むしろ、状況によってはキャッシュフローを悪化させたり、税務上のリスクを招いたりすることもあります。自分が当てはまっていないかどうか、以下の特徴を確認してみてください。

黒字や課税所得が小さく減価償却の節税効果が出にくい人

節税の仕組みは、課税所得が大きいほど効果を発揮します。利益が小さい場合、経費化しても税額の減少はわずかにとどまります。また、経費計上によって繰越欠損(赤字の繰り越し)が生じると、翌年以降に赤字を繰り越すことは可能ですが、金融機関からの信用評価に影響し、資金調達が難しくなることも考えられます。高級車を使った節税は、あくまで利益が十分に大きい事業者向けの手法といえるでしょう。

私用割合が高く経費計上できる金額が小さい人

家事按分で事業使用割合が低くなると、経費として計上できる金額も大幅に減ります。記録がない場合は税務署に実態を推計で判断され、さらに計上額を減額されるリスクもあります。実態として私用メインであれば、節税効果は限定的といわざるを得ません。

事業規模や用途に不相応な車種を選ぶ人

事業内容や規模から見て明らかに不釣り合いな車種(たとえば小規模事業者がスーパーカーを購入するなど)は、税務調査で目をつけられやすいケースです。経費・損金算入が否認されると、追徴課税が発生する可能性があります。広告宣伝費として計上する場合も、効果を裏付けるエビデンスがなければ認められない場合があります。

資金繰りに余裕がなく購入によりキャッシュフローが悪化する人

注意したいのは、減価償却はあくまで「会計上の費用」であり、実際の現金は購入時点で出ていくという点です。資金繰りが厳しい状況で高額な車を購入すると、運転資金の不足や借入コベナンツ(融資条件)に抵触するリスクが生じます。また、ローンや残価設定クレジットで購入する場合、金利負担が大きいと税による軽減額を上回ってしまうケースもあるため、慎重に検討してください。

車購入よりも経費計上が簡単!法人・個人事業主がカーリースを利用するメリットを解説

節税や費用計上の観点で高級車を検討するなら、カーリースという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。購入と比較したとき、カーリースにはいくつかの優れた点があります。

リース料を毎月の経費として計上できる

多くのカーリースはオペレーティングリース(資産を借りる形式のリース)として扱われるため、毎月のリース料を全額経費・損金として計上できます。購入の場合のように複雑な減価償却計算が不要で、シンプルに費用処理できる点が魅力です。なお、事業割合に応じた按分は必要ですので、使用状況の記録は引き続き重要です。

減価償却よりも長期にわたり経費計上ができる

カーリースのプランには7年以上の長期プランも増えており、購入の場合(新車で最長6年程度)よりも長い期間にわたって費用計上を継続できます。中長期的な資金計画を立てやすい点で、カーリースは有力な選択肢といえるでしょう。

初期費用を抑えて高級車に乗れる

購入時に発生する頭金・登録諸費用をリース契約で大幅に抑えられるため、手元の資金を他の事業投資に回しやすくなります。また、借入枠を温存できるため、信用枠の観点からも資金繰りを安定させやすい傾向があります。ただし、リースプランによっては初期費用が発生することもありますので、契約前に必ず確認しましょう。

支出が一定であるため資金繰りの見通しを立てやすい

メンテナンスパック付きのプランであれば、車検・整備などの費用も月額リース料に含まれるため、突発的な支出を平準化できます。購入では避けられない不意の出費を気にすることなく、安定したキャッシュフロー計画が立てやすい点も、特に中小企業や個人事業主には大きなメリットといえます。

法人・個人事業主とも導入しやすい

カーリースは事業規模や業種を問わず導入しやすく、利益規模が比較的小さな事業者でも活用しやすい仕組みです。購入では恩恵が小さいケースでも、月額の経費計上によって利益を継続的に圧縮できます。なお、使用実態の記録は購入と同様に必要ですので、日常的な管理は忘れずにおこなってください。

ジョイカルジャパンが提供する「noridoki(ノリドキ)」「セブンマックス」は、法人・個人事業主の方にも対応したカーリースサービスです。初期費用の抑制や月額の定額管理など、費用計上をシンプルにしたい方はぜひご検討ください。

高級車の購入で節税を図るなら事業利用である証拠を残すことが重要

高級車の購入が節税につながるかどうかは、事業利用の実態・車種の選択・利益水準など、さまざまな条件によって変わります。本記事の内容を改めて整理すると、以下のポイントが重要です。

高級車は減価償却・維持費の経費計上によって節税効果が得られますが、事業との整合性や使用実態の記録がなければ否認リスクが高まります。法人と個人事業主では減価償却の方法が異なるため、自分に合った処理方法を選ぶことが大切です。また、利益が少ない事業者や私用割合が高い場合は節税効果が限定的になるため、購入かカーリースかを含めたトータルでの検討をおすすめします。

高級車の購入を節税目的で考えている方は、必ず事前に税理士へ相談し、自社の状況に合った方法を選択してください。また、購入と並んでカーリースも有力な選択肢です。ジョイカルジャパンのカーリースサービスについて気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

WRITER筆者

土田 崇央 (つちだ たかひさ)

資格・免許
・ファイナンシャルプランニング技能士2級
・AFP認定者
略歴・職歴
2020年よりライターとして活動開始。
2026年現在はディレクターとしても活動しています。
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栃木県宇都宮市在住。家族ができたことをきっかけに新車のシエンタを購入。
長距離ドライブが好きですが、普段は在宅勤務のため年間走行距離は6,000km程度です。

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