中古車の最大のメリットは手ごろな価格で、欲しかった車が比較的手に入りやすいということです。しかし、その名の通り「中古」であるため、これまでどのように使われてきたのかわからないため、車選びは慎重に行なう必要があります。
状態が良さそうに見えても、中には重大なトラブルを抱えた中古車を購入しまうこともあるからです。そんなときは、どのように対処すればいいのでしょうか。
今回は中古車の購入後の不具合は、どのようなことが起こりえるのか、不具合が起きてしまった場合にどう対処すればいいのか、そして不具合のない中古車を購入するための大切な見極め方を解説します。
INDEX目次
中古車のメリット
まずは改めて、中古車を選ぶメリットを整理しましょう。
車両価格が安い
中古車といえば、やはり車両価格が安いということがメリットの1つに挙げられます。車の中古品である中古車は、例外を除けば基本的には新車よりも車両価格は安くなります。
この例外に当てはまるのは、例えばその車種がバックオーダーを抱えた人気車や限定車、レアなヒストリックカーやクラシックカーなどの場合です。
中古車の価格は、一般的には1年落ちで2割程度安くなるとされています。(2022年現在はコロナ渦という特殊な状況のため必ずしもそうであるとは限りません)状態のよい高年式の中古車(年式が新しい中古車)に巡り会えれば、現行型モデルでも中古というだけでお得な価格で買えることもあります。
予算に対しての選択肢が増える
中古車は、すでに一度市場に出回った車のため、新車よりもその市場在庫は豊富な傾向があります。そのため、予算に対してより幅広い選択肢の中から選ぶことが可能となります。
現行モデルだけでなく、すでに販売を終了した前世代のモデルや、珍しい旧車なども中古車なら予算内に収まることも多いため選択肢に含むことができます。
高いグレードの車が買える
さらに、中古車ならより幅広い選択肢の中から選べるため、例えば新車では手の届かなかった高級車や、同じ車種でもよりスペックや装備の充実した高級グレードなども同じ予算で選ぶことも可能です。
気軽に乗れる
新車の場合、ほとんどの方は納車直後は車に傷や汚れをつけないよう、より気をつけながら運転することも。そのため、なかなか気軽に乗れないということもあるのではないでしょうか。
しかし、中古車なら新品ではないため、多少の傷や汚れはそれほど気にならないという方も多いようです。
例えば免許を取得したばかりの初心者であれば、傷をつけてしまう可能性も考えると初めての車は手ごろな価格で購入できる中古車を選ぶというのも悪くない選択です。そうすることによってより気軽に運転を楽しむこともでき、運転技術を学ぶこともできるでしょう。
もちろん、新車であろうと中古車であろうとこれから乗り続ける車は大切に扱うことにこしたことはありません。
納車が早い
2022年現在は新型コロナの影響もあり、新車の納車が大幅に遅れています。場合によっては1年や2年、さらに4年以上の納車待ちでオーダーストップがかかってしまった新車まで出てきている状況です。
しかし、中古車はすでに一度市場に投入されている車のため、車両の登録手続きや納車整備などをすませれば通常1、2週間で納車されます。納車の早さに関しては新車とは比べ物になりません。
生活の変化などで、車種にはあまりこだわりが無いが、今すぐに車が必要という方にとってはこれは大きなメリットになります。
中古車のデメリット
中古車には新車にはないメリットがある反面、デメリットももちろんあります。次に、中古車を選ぶデメリットとはなにか、いくつか挙げてみましょう。
コンディションが一定ではない
中古車は新車とは違って、誰かがすでに乗っていた車です。前のオーナーがどのように扱っていたかわからないため、例え同じ車種だとしてもコンディションは車ごとに異なります。
また、中古車販売店によって、車の整備状況にも差があることは忘れてはいけません。同じ車が二台あり、それらが同年式で同じ走行距離であっても、オーナーの乗り方や整備のされ方で、必ずしもコンディションは同じにはならないのです。
事故車や水没車を選んでしまう可能性
中古車の場合、その車が事故車ではないか、修復歴がないかなども注意するポイントでしょう。近年はゲリラ豪雨などによって、車が水没してしまうような災害も増えています。そういった水没車が中古車として販売されていないとも限りません。
中古車の修復歴の有無については、購入者へ必ず伝えなくてはならないとされていますが、過去の事故歴に関しては実は告知義務がありません。中古車を購入する場合は購入する側が販売店側に確認しなくてはならないのです。
また、水没車に関しても、ごく一部の中古車販売店で、顧客に水没車だということを伝えずに販売されてしまったケースもあるようです。水没車は外観に特にダメージがないため見分けるのが難しく購入後にトラブルが起きて問題が発覚するということも少なくありません。
保証期間などに注意が必要
保証についても注意が必要です。新車の場合、メーカーによる新車保証があるため、通常は3年間、消耗部品などを除きほとんどの部品を保証してくれます。
中古車の場合は、そのようなメーカー保証は通常ありません。販売店独自の保証が提供されることも少なくありませんが、その内容や保証期間は販売店によって異なっており、内容も新車保証と比べればどうしても物足りないと感じることもあるでしょう。
こういったことも中古車のデメリットです。
中古車を購入する際は、その販売店がどのような中古車保証を提供しているかどうかを確認しておく必要があります。
中古車の納車後トラブル4選
このように中古車はコンディションが一台一台異なるため、納車後にトラブルに見舞われる可能性が新車よりも高いのです。
どのようなトラブルが多いのか、特に多いとされるトラブルをいくつかご紹介します。
エンジンがおかしい
- 整備済みの中古車を購入したはずなのに、納車後にすぐにエンジンが動かなくなった
- エンジンの調子が悪く本来の性能が発揮できてない
などのトラブルがあります。また、修理してもそれが改善されないというケースもあるようです。
断言はできませんが、このようなトラブルの原因と考えられるものとしては
- 前オーナーの扱いが荒かった
- 本来行うべきオイル交換などのメンテナンスを怠っていた
- 過去にオーバーヒートを起こしていた
などが原因かもしれません。
さらに、前述したような水没車という事を伏せて販売されていた車の場合は、エンジンに水が入り何らかの不具合が起きる可能性があります。
気づかないところに傷がついていた
購入時には気が付かなかったけれど、バンパー下やスポイラーの影、ランプ類などの傷を納車後に発見するというケースもあります。
こういった場合は販売店に苦情を言いたくなりますが、実は聞き入れてもらえないことも少なくありません。
なぜなら中古車の場合、その傷が「いつ時点で」ついたものなのかを証明するのが難しいからです。
こういったトラブルを防ぐには、購入前に外装の傷の有無を徹底的にチェックしておく以外はありません。また、傷の補修や保証についても、販売店側で対応してもらえるのかしっかり確認しておきましょう。
メーターが巻き戻されていた
悪徳な中古車販売店の場合に多いケースです。
メーターの巻き戻しとは、総走行距離を示すオドメーターの数値を巻き戻すことを指します。車の価値はどれだけ走ったか(総走行距離)で決まり、総走行距離が長いほど、車の価値は落ちてしまします。そのためその数値を改ざんして高く売ろうとする業者がいるのも事実です。
そんな悪徳業者につかまってしまった場合、特に購入後では当然悪質業者が誠実に対応してくれる可能性は限りなく低いでしょう。
消費者生活センターなどへの相談や弁護士に相談するなど専門家への相談がおすすめです。
カーナビが壊れていた
カーオーディオやカーナビなどの電装品にも注意が必要です。
購入時に試乗はするものの、電装品まで行き届いたチェックができず、納車後に操作ができない、画面がちらつく、オーディオやテレビ機能がちゃんと使えないということも。
こういったトラブルも、外装の傷と同じでそのトラブルがどの時点が発生したかを証明できないので、苦情を入れても対処してもらえない可能性があります。
このように、やはり中古車だと購入前には気づきにくいような問題が起こる可能性があります。
中古車にトラブルがあった場合の対処方法
自分が購入した中古車でトラブルが発覚した場合、どう対処すればいいのでしょうか。前述したように、トラブルの内容や、購入時の状況、契約時の保証内容によっては対応してもらえないケースもあります。
① 販売店へ状況を報告・確認する
その中古車を購入した際に「保証つき」や「整備済み」といった条件で契約した場合は、すぐに販売店へ連絡をして、状況を報告します。そして無償修理対応を求めましょう。
保証期間内であり、トラブルとなった部位が保証対象であれば対応してもらえるはずです。ただし、保証にはすべての部位・工賃・部品代を保証する全部保証と、対象部位や費用に制限を設けている部分保証の2種類があります。
販売店によって保証内容や条件が異なることもありますので、保証つきで購入した中古車であっても、そのトラブルが保証条件に該当するのかどうかは確認が必要です。
条件に該当しない場合は残念ですが、別途実費での修理が必要となってしまいます。
② 「現状販売」の場合は注意が必要
もしその中古車が「現状販売」や「現状渡し」であった場合は対応してもらえる可能性は低いでしょう。そういった中古車は通常よりも価格が安いというメリットのかわりに保証なしや整備なしの条件での販売されたものだからです。
つまり、納車後の故障やトラブルであっても、購入した時点で条件に納得済みと見なされ、整備や修理に関しても購入者の負担となります。販売店側の保証は一切ありません。もし、修理に対応してもらえたとしても、有償対応となります。
現状販売は「自動車公正競争規約」で定められているものであるため、購入者がそのことに納得して購入している限り、クレームの余地はありません。
ただし、その中古車が現状販売や現状渡しであっても、走る・止まる・曲がるといった最低限の動作は保証されるはずです。もし、納車直後にエンジントラブルが発生し、車が全く動かないといった場合は、最低限の動作も満たしていないので販売店に対して修理を求めることが可能な場合があります。
③ 「車両状態説明書」を確認する
現状販売の場合は「車両状態説明書」などで、その中古車の品質表示を適正に行う義務があります。もし、現状販売の中古車を購入するとなったときは、「車両状態説明書」の内容をしっかりと確認すべきです。
とはいえ、やはり素人目にはわかりにくいというのもあります。車の整備状況について知識がある、かつ車の整備の腕に自信がない限りは、現状販売の中古車に手を出すのはできるだけ避けたほうが賢明です。
中古車の返品は原則できない
万が一トラブルのある中古車を購入してしまった場合、返品はできるのでしょうか。実は例外的なケースを除き、基本的には返品は不可能です。
中古車は中古品であり、すでに誰かが使用した車です。そのため、納車後にトラブルや不具合があっても、その責任が販売店にあるのか、それとも購入者にあるのかを証明するのが困難という背景があります。このように一部の例外を除いて中古車の返品は法的にも難しいとされているのです。
さらに、中古車にはクーリングオフが適用されないことも覚えておきましょう。
例外的なケースとはどのようなものなのでしょうか。
中古車を返品できるパターン
ごく稀に中古車販売店によっては返品OKとしている業者もあります。
そういった販売店以外では、基本的に返品不可となっているはずですが、販売店が返品不可としていても、中古車を返品できるケースもなくはありません。
販売店が事故車(修復歴車)であることを隠していた場合
中古車販売店がその中古車を事故車ではないと偽って販売した場合は返品が可能となります。それは故意であっても、販売店が事故車と気づかずに販売した場合でも同様です。
しかし、どんな事故車でも返品できるというわけではありません。この場合の事故車とは「修復歴車」のことを指します。車のフレームにまで損傷が及んでいる車であれば返品が可能です。
交通事故などでぶつけて外装に傷がついてしまった程度のダメージでは「修復歴車(事故車)」にはならず、そういった車は返品ができません。
さらに、ボンネットやフェンダー、トランクといった、車の外装部品や内装部品の交換歴程度なら、販売店も申告する義務がなく、購入した後にそういったパーツが交換されていることがわかっても、返品は認められません。
返品保証サービスの条件を満たした場合
あまり多くはありませんが、中古車販売店のほうで返品保証サービスを用意している場合もあり、条件を満たせば返品ができることもあります。
その場合保証の内容については中古車販売店によって変わってくるので、まずはどのような条件であれば返品できるかどうかを販売店に問い合わせてみるのがいいでしょう。
ただ、こういった中古車の返品保証を行っている販売店は稀で、中古車の返品保証はない販売店のほうが一般的です。
トラブルのない中古車を選ぶ方法
中古車購入でトラブルを避けるには、同じ車種でも、よりコンディションの良い車を選ぶしかありません。またそれ以上に、信頼できる中古車販売店を見つけるということも大切です。
必ず試乗する・現物を見る
最近はネット通販などでも中古車を購入できますが、前述したように中古車というのは一台一台コンディションが違います。買う前には、必ず実車を確認しましょう。車に詳しくなくても外装の傷、車内の臭い、音などの異常はわかるはずです。
そして、試乗が可能な場合は必ず試乗しましょう。ヘッドライトやエアコン、パワーウインドー、ドアロックやキーレス機能、さらにオーディオ、カーナビなど操作できるスイッチはすべて触ってみます。
そして、アイドリングや加速感に異常はないか、異音はしないか、ブレーキは効くか、また車の下にオイルや冷却水などの漏れた後はないか、最低限そういったことを確認するだけでも、状態の悪い中古車を避けることができます。
販売店の口コミをチェックする
販売店の評判もチェックしましょう。
まずは中古車サイトなどの口コミを確認します。そしてネットでも検索してみましょう。
その中古車販売店の過去に何か問題がある、スタッフや対応に問題がある場合ば、SNSやグーグルマップなどに書き込まれていることも多くあります。そういった情報を見逃さないようにしましょう。
もちろん、ネットの情報は必ずしも正しいとは限りません。
鵜呑みにするのは危険ですが、評判の悪いスタッフがいる、走行距離の巻き戻しがあったなど怪しげな情報が書き込まれているなら、その販売店で中古車を購入するのを避ける指標になったり、実際に購入する際には事前情報を元に冷静に判断しやすくなります。
中古車が不安な場合はカーリースを検討する
本当は新車が良かったけど、予算の都合でどうしても中古車を選ばなければならないという方もいらっしゃると思います。
中古車を選ぶ中で、欲しい車種でかつ状態が良いものが見つかれば、それは大変お買い得です。しかしこのようなリスクもあるため、中古車にすべきか迷うことも多いでしょう。
そんな方は、中古車ではなくカーリースという選択肢を考えてみてください。車種によっては、新車にお得な料金で乗ることができます。
カーリースとは
カーリースは、契約期間分(利用期間分)のリース代金を毎月払うことで、新車をマイカーのように使用できる新しい車の持ち方の一つです。
リース代金にはリース期間中の税金や諸費用も含まれている上、頭金もいらず、まとまった出費もなく気軽に新車に乗ることが可能です。
カーリースの場合、車両価格は残価設定型になるため購入するよりもお得に乗れるのです。残価設定型についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
残価設定とは?「残価」の仕組みやメリット・デメリットを詳細に解説します
新車ならコンディションの心配もいりませんし、中古車のようなリスクも避けられます。さらに乗り換えも気軽に行えるため、非常に賢い車の利用方法です。
カーリースのメリット・デメリットについてはこちらの記事でチェックしてみてください。
まとめ
新車を購入するのに比べると、中古車は比較的安く車を手に入れることが可能です。運よくコンディションの良い中古車を購入することができれば、とてもお得で魅力的ですが、中古車ならではのトラブルに巻き込まれる可能性が無いとはいえません。
さらには、購入後にトラブルが発覚した場合、新車のような手厚い保証が受けられるわけではないというのも大きなリスクです。そういったリスクを避けるには、車の状態を正しく判断できる目を養い、また販売店自体の情報を詳しくチェックするなど購入者側である程度の備えをしておかなくてはなりません。
少なくとも車両価格の安さだけで、購入を決断してしまうことは絶対に避けるべきです。
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