車のエアコンを起動させたときに普段聞かない異音がすると、不具合が起きたのではないかと気になる方は多いでしょう。異音がするのは不具合が生じているサインであるため、無視せずに早急に対処することが重要です。
症状によってはエアコン内部のパーツが不具合を起こしており、放置するとエアコンどころかエンジンそのものにも影響を及ぼすこともあるくらいです。
本記事では、車のエアコンから聞こえる異音について音の種類ごとに考えられる症状を解説します。ご自身で症状を推測できれば、対処に向けた行動を取りやすくなります。修理費用を最小限に抑えられる可能性があるので、ぜひご一読ください。
ジョイカルの「7MAX(セブンマックス)」と「NORIDOKI」と「イッカーズ」では様々な新車を豊富にご用意しています。
ぜひご覧ください。
INDEX目次
車のエアコンから異音がする原因と症状を音ごとに解説
車のエアコンから聞こえる異音は、音の種類によって原因が異なります。以下8つの音ごとに確認してみてください。
- 「ギギギ」「ゴリゴリ」はコンプレッサーの焼き付き
- 「キュルキュル」はファンベルトの劣化・緩み
- 「ガラガラ」はフィルターの目詰まり
- 「ブーン」はエバポレーターまたはブロアファンの詰まり
- 「ジー」はコンプレッサーの不具合やエアコンガスの不足
- 「シュー」はエアコンガス漏れの可能性
- 「カタカタ」はブロアファンへの異物混入
- 「カチカチ」はマグネットクラッチの異常
なお、音がするからといって原因を断定できるわけではないため、あくまで可能性のひとつとして参考に留めてください。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.「ギギギ」「ゴリゴリ」はコンプレッサーの焼き付き
「ギギギ」「ゴリゴリ」という音が聞こえる場合、コンプレッサーが焼き付きを起こしている可能性があります。コンプレッサーはエアコンの冷媒を圧縮する部品で、エアコン全体の中枢を担います。
焼き付きの主な原因は、コンプレッサーオイルの不足です。オイルが不足すると内部の金属同士が直接こすれ合い、「ギギギ」「ゴリゴリ」という金属音が発生します。
音が鳴ることが多いのは、エアコンをオンにした瞬間やアクセルを踏み込んだタイミングです。コンプレッサーが完全に故障すると交換が必要で、作業費用も高額になるため、早めに整備工場で見てもらいましょう。
2.「キュルキュル」はファンベルトの劣化・緩み
ファンベルトが劣化していたり緩んでいたりすると、「キュルキュル」という音が発生する場合があります。ファンベルトはエンジンの動力をコンプレッサーへ伝える役割をもっており、車の走行に直結する部品です。
ベルトが空回りしている状態を放置すると、最悪の場合エンジンが止まる恐れもあります。走行中に突然エンジンが停止する事態を避けるために、異音に気づいたら早めに点検を受けてください。
3.「ガラガラ」はフィルターの目詰まり
「ガラガラ」という音がする場合、エアコンフィルターが目詰まりしている可能性が考えられます。フィルターが詰まると風の通り道が狭まり、空気が無理やり通り抜ける際に「ガラガラ」と音が鳴ります。
目詰まりが進むと送風量が落ちてエアコンの冷却効率が下がり、燃費の悪化にもつながるでしょう。特に、内気循環モードのときに音が目立ちやすいです。
まずはご自身でフィルターを取り外し、目詰まりを起こしているようであれば清掃してください。
4.「ブーン」はエバポレーターまたはブロアファンの詰まり
「ブーン」という音が発生するのは、エバポレーターまたはブロアファンが詰まっている可能性があるためです。
エバポレーターは空気を冷やすために必要な部品で、冷却の過程で生じた結露にカビが繁殖して詰まりが起きることで、異音の原因となります。
ブロアファンの詰まりが起こるのは、走行中に落ち葉やごみを吸い込むことがあるためです。詰まりが続くと冷房効率が下がり、夏場の通勤や長距離ドライブで車内が十分に冷えなくなります。
エアコンをオンにしたときに限らず、送風時にも「ブーン」と鳴る場合は、ブロアファン側を疑ってみましょう。
5.「ジー」はコンプレッサーの不具合やエアコンガスの不足
「ジー」という音がする場合、コンプレッサーの不具合かエアコンガスの不足が考えられます。原因を推測するにあたり、以下の観点でチェックしてみてください。
| 考えられる原因 | 確認のポイント |
|---|---|
| コンプレッサーの不具合 | 「ギギギ」「ゴリゴリ」など他の異音もないか確認 |
| エアコンガスの不足 | 冷房の効きが以前より弱くなっていないか確認 |
エアコンガスが不足すると空気を冷やす力が弱まり、エアコンの効きが悪くなります。ガスの量は時間の経過とともに自然に減少し、一般的に7~10年程度を目安に交換すると良いと言われています。
そのため、年式が7年以上前の車種の場合は、エアコンガスの量が適切かどうか点検してもらうと良いでしょう。
6.「シュー」はエアコンガス漏れの可能性
「シュー」と音がする場合は、エアコンガスが漏れている可能性を疑ってください。ガスが漏れると、異音と同時にわずかに甘い臭いがすることがあります。臭いも合わせて確認できれば、ガス漏れの可能性が高いです。
ガス漏れが起きると冷媒の総量が不足し、空気を十分に冷やせなくなるため、エアコンが冷房として機能しなくなります。また、「シュー」という音は停車中や低速走行時に聞こえやすいです。
ガス漏れは自然に直ることはないため、早急にディーラーや整備工場に診てもらいましょう。
7.「カタカタ」はブロアファンへの異物混入
「カタカタ」という音が発生するのは、ブロアファンに異物が混入している可能性があるためです。ブロアファンの役割は車内に空気を送り込むことで、外気導入モードにしているときに落ち葉や小石などが入り込むケースがあります。
放置するとファンの羽根が破損するだけでなく、隣接する部品を巻き込んで損傷が広がり、修理費用が高額になることも考えられます。
異物が原因であれば取り除くだけで改善するケースも多いため、まずは確認してみてください。
8.「カチカチ」はマグネットクラッチの異常
「カチカチ」という音が発生している場合は、マグネットクラッチの異常を疑ってください。マグネットクラッチとは、必要なときだけコンプレッサーを動かすための部品です。
エアコンをオン・オフにしたときに「カチッ」と1回だけ鳴るのが正常な動作ですが、頻繁に「カチカチ」と連続して鳴る場合は不具合が生じています。マグネットクラッチに不具合が起きるとコンプレッサーが正常に稼働しなくなり、エアコンが全く効かなくなることもあります。
エアコンの効きが悪い状態と「カチカチ」という音が同時に聞こえる場合は、整備工場で点検を受けてください。
車のエアコンの異音を放置すると起こりえること
エアコンから異音がするのは、どこかの部品に不具合が起きているサインです。放置するとエアコンが全く効かなくなったり、走行不能に陥ったりする恐れがあります。
修理費用がさらに高額になる場合もあるため、早急に対処するようにしてください。
ここからは、車のエアコンの異音を放置した場合に起こりえることを詳しく解説します。
エアコンが全く効かなくなる
異音を放置すると、エアコンが全く効かなくなる事態に陥る可能性があります。車のエアコンはコンプレッサーやエバポレーター、ブロアファンなど複数の部品が連動して冷却を担っています。
1つの部品に不具合が起きると冷却する力が弱まり、無理に稼働させ続けることで他の部品にも負荷がかかります。
特に気温が高い日に冷房が効かないと、車内温度が上昇して熱中症リスクが高まり、運転どころではなくなってしまいます。安全に車で移動するためにも、エアコンが全く効かなくなる事態に陥る前に対処しましょう。
走行不能に陥る
車のエアコンはエンジンとも連動しており、異音を放置すると走行にも影響を及ぼす可能性があります。特にファンベルトが劣化・断裂した場合、エンジンの動力が各部品に伝わらなくなり、最悪の場合は走行中にエンジン停止となりかねません。
| 不具合の部品 | 走行への影響 |
|---|---|
| ファンベルト | 断裂するとエンジン停止につながる |
| コンプレッサー | 固着すると他の補機類にも影響が出る |
走行不能に陥ると、レッカー費用に加えて修理費用も高額になります。「たまに異音がするだけ」という段階であれば、修理費用を比較的抑えられる可能性があります。
異音が聞こえたら放置せず、早めに整備工場やディーラーで点検を受けましょう。
車のエアコン異音の修理費用の目安
車のエアコンの異音を解決するために修理に出そうと考えている方のなかには、いくらかかるのか気になることでしょう。
異音の原因となっている部品の修理や交換にかかる費用は、依頼する業者によって異なります。以下の表にて、修理内容ごとにかかる費用の目安をまとめました。
| 業者の種類 | カー用品店 | ディーラー | 整備工場 |
| ガス補充 | 約10,000〜15,000円 | 約6,000〜20,000円 | 約3,000〜10,000円 |
| コンプレッサー交換 | 100,000円〜(要問合せ) | 約60,000〜150,000円 | 約30,000〜100,000円 |
| エバポレーター交換 | 要問合せ | 約100,000〜200,000円以上 | 約50,000〜100,000円 |
| ブロアモーター交換 | 要問合せ | 約20,000〜50,000円 | 約15,000〜40,000円 |
| マグネットクラッチリレー交換 | 要問合せ | 5,000〜15,000円 | 約5,000〜15,000円 |
| エアコン全交換 | 要問合せ | 約200,000〜400,000円以上 | 約200,000〜400,000円以上 |
ガスの補充程度であれば比較的安価に済むのに対し、コンプレッサーやエバポレーターなどの内部部品の交換になると、数十万円単位の費用がかかることもあるくらいです。しかし、異音が出始めた段階で早めに対処すれば、上記の費用よりも大幅に抑えられる可能性があります。
依頼する業者を決める際は複数社から見積もりを取り、費用と作業内容を比較することをおすすめします。
車のエアコンからの異音を防ぐためにすべきこと3選
車のエアコンを修理して異音を解消したとしても、その後の使い方次第で再発する可能性もあります。修理の手間と費用を抑えるためにも、異音が発生する前に対策を取ることが大切です。
具体的な対策は、以下の3つです。
- 定期的にメンテナンスをしてもらう
- 定期的にフィルターを清掃・交換する
- 使わない時期でも月に1〜2回は稼働させる
快適なカーライフを送るために、ぜひ取り入れてみてください。
定期的にメンテナンスをしてもらう
車のエアコンから異音がするのは、どこかの部品に不具合が生じている可能性が高いためです。逆にいうと、部品が正常に機能していれば異音が発生するケースはかなり少ないと言えます。不具合を未然に防ぐために大切なのは、定期的なメンテナンスです。
定期点検や車検のタイミングで、エアコン内部の状態もあわせて確認してもらうと安心です。年間1万km程度走行している場合は、コンプレッサーオイルやエアコンガスの量が減っていることがあります。
整備士に「エアコンも見てもらえますか?」と一言添えれば点検してもらえる場合があるため、次回の車検や点検のときに伝えてみてください。
定期的にフィルターを清掃・交換する
エアコンフィルターを定期的に清掃・交換することで、異音が発生するリスクを抑えられます。フィルターの目詰まりはエアコンが不具合を起こす原因のひとつであるため、清潔な状態を保つことが予防につながります。
フィルター清掃・交換の目安は、以下のとおりです。
| 内容 | 目安 |
|---|---|
| 清掃 | 2週間に1回程度 |
| 交換 | 1年に1回、または走行距離1万kmのいずれか早いタイミング |
フィルターの取り外し方は車種によって異なるものの、多くの場合はグローブボックスの裏側からアクセスできます。自分で清掃するのが不安な場合は、カー用品店や整備工場に依頼すると確実です。
フィルターを清潔に保つことは、異音の予防だけでなく車内の空気環境を整えることにもつながります。
車のエアコンフィルターの交換時期について詳しくは、以下の記事でも解説しています。できるだけ費用を抑えたい方に向けて、自分で交換する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:車のエアコンフィルターの交換時期はいつ?タイミングと交換費用の目安を解説
使わない時期でも月に1~2回は稼働させる
エアコンを使わない時期でも、月に1〜2回は稼働させておくことで、異音が発生するリスクを抑えられます。長期間エアコンを使わないでいると、内部の潤滑油が固着し、コンプレッサーの焼き付きやガス漏れを引き起こす可能性があります。
冬場にヒーターだけを使ってエアコンのコンプレッサーを全く動かさない状態が続くと、春になって冷房をオンにした際に異音が出やすくなります。稼働させる際は、冷房モードで5〜10分ほど運転するだけで十分です。
多少の手間はかかるものの、将来的にエアコンを修理する手間と費用を抑えられる可能性があるため、習慣として取り入れてみてください。
車のエアコンから異音がしたら早急な対処が重要!
車のエアコンから異音がする場合、聞こえる音の種類によって原因が異なります。異音の種類ごとに考えられる原因を、以下の表にまとめました。
| 異音の種類 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 「ギギギ」「ゴリゴリ」 | コンプレッサーの焼き付き |
| 「キュルキュル」 | ファンベルトの劣化・緩み |
| 「ガラガラ」 | フィルターの目詰まり |
| 「ブーン」 | エバポレーターまたはブロアファンの詰まり |
| 「ジー」 | コンプレッサーの不具合・エアコンガスの不足 |
| 「シュー」 | エアコンガス漏れ |
| 「カタカタ」 | ブロアファンへの異物混入 |
| 「カチカチ」 | マグネットクラッチの異常 |
異音を放置すると症状が悪化し、エアコンが全く効かなくなるだけでなく、最悪の場合は走行不能に陥る恐れもあります。
修理費用はガス補充程度であれば数千円から対応できるものの、コンプレッサーやエバポレーターの交換となると数十万円単位になることもあるくらいです。異音が出始めた早い段階で対処することで、費用を抑えられる可能性があります。
また、定期点検やフィルターの清掃・交換、使わない時期の定期稼働など、日ごろからの予防を心がければ修理の手間や費用を抑えることにつながります。いつでも快適なカーライフを送るために、少しでも気になる音がしたら、早めに整備工場やディーラーへ相談するようにしましょう。

