2021年11月8日 (2021年11月08日 更新)
タイヤの空気圧は定期的にチェックしよう!適正空気圧とメンテナンス頻度の目安とは?
車の安全走行のためにメンテナンスが欠かせないタイヤ。なかでも空気圧のチェックはどの程度の頻度で行うべきなのか、見た目にはわかりづらいですよね。適正な空気圧を保つことは車の走行性能や燃費性能にも関わってくるため、定期的なチェックが欠かせません。
今回は、タイヤの空気圧が気になるドライバーのみなさんに向けて、適正な空気圧とメンテナンス頻度の目安について詳しく解説していきます。
空気の入れ方についても解説しますのでぜひ参考にしてください。
INDEX目次
タイヤの空気圧とは
空気圧とは、タイヤに充鎮された空気の圧力のこと。車種ごとに適正な空気圧が決められており、空気圧が適正でなければ十分にタイヤの性能が発揮されません。
空気圧の適正数値はタイヤ1本あたりが支える負荷能力(=ロードインデックス)で決められています。そのためタイヤのメーカーは関係なく、車体に記載されている数値を確認すれば大丈夫です。
空気圧は自然に減っていくため、定期的にチェックをしなければなりません。
タイヤの空気圧点検の重要性
タイヤの空気圧は高すぎても低すぎても、性能を存分に発揮できません。それだけでなく車の安全走行に支障をきたす恐れがあります。特に空気圧が低くなったタイヤで走行し続けていると、タイヤの劣化が早くなったり、燃費が悪くなったりなどのデメリットに加え、最悪の場合、事故につながるトラブルへと発展する可能性も。
ここでは空気圧が低い場合と高い場合、それぞれで起こりうるリスクについて解説していきます。
空気圧の低いタイヤのリスク
空気は少しずつ抜けていくためタイヤの空気圧が低くなっている車が多いでしょう。空気圧が低いタイヤはさまざまなリスクを伴います。具体的なリスクについて、ひとつずつチェックしていきましょう。
燃費が悪くなる
空気圧が低くなるとタイヤが変形します。空気圧の低くなったタイヤで走行すると、変形したり元の状態に戻ろうとしたりする「ころがり抵抗」と呼ばれるエネルギー損失が発生し、結果として燃費の悪化をもたらします。例えば適正値より50kpa空気圧が不足すると郊外走行では約4%、市街地走行で約2%悪化するといわれています。
バーストするリスクが高くなる
空気圧が低下したまま高速走行をすると、タイヤの表面が波状に変形する「スタンディングウェーブ現象」が発生します。これにより熱を持ったタイヤが内部の補強材を破損させ、結果としてバーストを招く恐れがあります。
走行中のバーストは他者を巻き込む大事故につながりやすく大変危険です。
タイヤの劣化に繋がる
空気圧が低下したまま走行を続けているとタイヤの偏摩耗を引き起こし、タイヤの寿命を低下させることとなります。
グリップ力が低下する
空気圧の低下によりタイヤの接地面や状態が変化するため、グリップ力が低下する恐れがあります。これにより制動距離が長くなったり、スリップしたりするリスクが高まります。
走行性能が落ちる
タイヤの空気が極端に減っているとハンドルが取られてしまい、走行時、非常に危険なトラブルをもたらす恐れがあります。
空気圧が高いタイヤもリスクがある
空気圧が低いとさまざまなリスクを伴いますが、かといって空気圧が高すぎるタイヤも安全とはいえません。タイヤの内部構造が破損するリスクや、グリップ力が低下することも考えられるので、適正な空気圧を保つように心がけましょう。
タイヤの空気圧のメンテナンス頻度の目安は?
定期的なメンテナンスが必要となるタイヤの空気圧。具体的にはどの程度の頻度で点検するのが適切なのか、詳しくチェックしていきましょう。
1ヶ月に1回程度の補填がおすすめ
車の走行距離や状態などにより変動はありますが、タイヤの空気圧は1ヶ月に5~10%程度減少するとされています。特に車に乗る機会が多い人は最低でも月1回程度を目安に空気圧を補填するのがおすすめです。
タイヤの適正空気圧の確認方法
そもそもタイヤの適正な空気圧がわからないという人もいるでしょう。
すべての車で同じ空気圧にすればよい訳ではなく、車体ごとに適正な空気圧が変わります。
自分の車の適正値を知りたい場合、運転席のドアを開けたところ、ドア部分または車体側(センターピラー)にタイヤの適正空気圧を記載したシールが貼られているのでそちらを確認しましょう。輸入車の場合、給油口ドアの裏に貼ってある車種もあります。
前輪と後輪で適正値が異なる場合もあるため、記載内容をよく見て間違えないように空気圧の調整をおこなってください。
タイヤに空気を入れる方法
続いて空気の入れ方について解説していきます。タイヤに空気を入れるのは、ガソリンスタンドなどの店舗で行う方法と自分で補填する方法があります。
いずれもタイヤが温まった状態で調整すると、タイヤが冷えたときに空気圧が下がってしまうので、なるべくタイヤが冷えた状態で空気を入れるようにしましょう。
ディーラーやガソリンスタンドで補填してもらう
一番のおすすめはディーラーやガソリンスタンドなどで空気を充鎮してもらう方法。この方法がもっとも簡単で安全に空気圧を調整してもらえます。
なかには有料の店舗もありますが、基本的には無料で空気圧のチェックと調整をしてもらえます。
セルフのガソリンスタンドでは自分で充填作業を行わなければならない店舗もあります。充填作業は女性でも簡単にできるので、月に1回、給油のついでにチェックするのがおすすめです。
自分で空気を補填する方法
車タイヤ専用の空気入れを購入すれば、自宅で空気圧の調整をすることもできます。
空気入れのタイプは「手動タイプ」「電動タイプ」「足ふみタイプ」の3種類があり、それぞれ使い方が異なります。
手順は以下の通りです。
- タイヤのエアバルブのキャップを外す
- 空気入れのホース先端をエアバルブに押し当てる
- ゲージの数値を確認しながら空気を調整していく(製品によってはあらかじめ規定の数値を設定し自動で調整するものも)
- 空気を入れたらエアバルブのキャップをしっかり閉める
セルフガソリンスタンドで行う場合も同様の手順です。注意点として「エンジンを切ってから」「タイヤが冷めた状態で」空気を入れるようにしましょう。バルブキャップは無くさないよう注意してください。
窒素ガス充填は効果的?
窒素ガスとは不燃性ガスのこと。より安全性を追求するため航空機やレース用のタイヤに使われていますが、一般的な車のタイヤに窒素ガスを充填するのも効果的だといわれています。車に窒素ガスを充填するメリットは主に2つあるので、それぞれチェックしていきましょう。
自然空気漏れを抑えることができる
酸素と窒素の分子を比較するとほんのわずかな差ですが窒素の方が大きく、酸素に比べてタイヤのゴム素材を通過しにくいといった性質があります。
そのため、自然に空気が抜けていく現象を抑える効果が期待されます。
空気圧の減少を抑えることができる
空気漏れを抑えられるということは、空気圧の減少を抑えられるということ。
空気と比べて3倍透過しづらくなっているため、窒素ガスを充填すれば、通常月に一度の空気圧チェックが3ヶ月~半年に一度のチェックで済むといわれています。
定期的な空気圧チェックが車の費用を抑える!
定期的に空気圧のチェックを行うことが、車の燃費性能やタイヤの寿命などへも直接繋がることになります。車のメンテナンス費用を抑えたい人は、こまめな空気圧チェックを欠かさず行いましょう。
また定期的にタイヤのチェックを行うことでパンクや偏摩耗など、タイヤの異常にも気づきやすくなるため事故に繋がる故障リスクも最小限に抑えられるでしょう。
まとめ
今回はタイヤの空気圧が気になるドライバーのみなさんに向けて、適正な空気圧とメンテナンス頻度の目安について詳しく解説してきました。
適正な空気圧を保てていないと燃費が悪くなるだけでなく、安全走行に影響を及ぼすリスクを伴います。最低でも月に1度は空気圧を適正な数値に調整しましょう。
定期的にチェックすることでタイヤの寿命を延ばすこともでき、結果としてメンテナンスにかかる費用を抑えることができます。
空気圧の点検は基本的に無料でできるメンテナンスですので、毎月忘れずに行いましょう。