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カーライフ

2021年12月23日 (2021年12月24日 更新)

車をぶつけた際にとるべき対応は?修理や保険について

車をぶつけた際にとるべき対応は?修理や保険について

車をぶつけてしまったときは、つい焦ってしまいがちですが、とくに相手がいる事故を起こした際には適切な対応が必要となります。事故時の対応には優先順位があるので、知っておくといざというときに役に立つでしょう。

今回は、車をぶつけた際にとるべき対応について、詳しく解説していきます。
車の修理や保険についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

車をぶつけてしまった時の対処

車をぶつけしまったら、まずは冷静になることが大切です。事故の際は落ち着いて、まず相手がいるかどうか確認しましょう。
歩行者や他人の車などにぶつけてしまった場合、まず負傷者の保護をすることが大切です。必要があれば救急車を呼びましょう。そのあと、車が動かせる状態であれば安全な場所に移動します。

最後に警察へ連絡して事故の届出をします。警察への届出は、自損事故・他損事故にかかわらず必要となるため、忘れずにおこないましょう。

急務措置義務について

急務措置義務について

事故を起こした際にとるべき行動は、法律でも定められているため、必ず実施しなければなりません。具体的には「車の停止・事故状況の確認」「負傷者の救護措置」「二次被害の防止措置」「警察への通報義務」の4つの義務があります。

交通事故発生時において、必要な措置を適切に実施しなかった場合は、道路交通法違反となり「10年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられることになります。
さらに、違反点数の加点により免許は取り消しとなり、3年間免許の取得ができなくなるため注意しましょう。

ここからは、単独事故・対人事故それぞれのケースについて、適切な対処法を解説していきます。

自損事故(単独事故)の対処

まず自損事故の場合の適切な対処方法について、順番を見ていきましょう。

  1. 安全な場所へ車を移動する
  2. 三角表示板や発炎筒で二次被害を防ぐ
  3. 警察へ連絡する
  4. 任意保険会社へ連絡する
  5. 状況を確認する

まずは安全な場所へ車を移動したうえで、発炎筒などを用いて二次被害を防ぐことが、道路交通法で定められている必要な措置になります。周囲の安全を十分に確認してから警察に連絡をしましょう。

公共物にぶつけた場合はどうなる?

自損事故でも、公共物にぶつけた場合は注意が必要です。 例えばガードレールや信号、電柱などといった公共物の場合、こすった程度であれば修理費は請求されないことも多いでしょう。

ただし、完全に大破させてしまったり、電柱が倒れることで停電が起きたりするなどの大きな事故の場合、数百万円以上の損害賠償金を請求されることもあります。
いずれにせよ、まずは警察に事故を起こしたことを届け出ることが大切です。

駐車場などの私有地での事故

駐車場などの私有地においては、道路交通法が適用されないため、交通事故の扱いにはならないこともあります。ただし、不特定多数の人が利用する公共の駐車場などでは道路交通法が適用されます。
いずれにせよ、状況の把握をしっかりとしておき、ケガ人がいないか、破損させたものはないかなどを確認することが大切です。

対人事故の対処

続いて、対人事故の場合の対処法についてチェックしていきましょう。

  1. ケガ人がいないか確認する
  2. 必要なら119番で救急車を呼ぶ
  3. 安全な場所に車を移動する
  4. 三角表示板や発炎筒で二次被害を防ぐ
  5. 警察へ連絡する
  6. 任意保険会社に連絡する
  7. 事故の状況を確認・記録する

対人事故の場合、まずはケガ人がいないかどうかを確認し、必要であれば救護措置をとります。救急車を呼ぶかと判断に迷った場合でも、必ず119番して救急隊員の指示を仰ぎましょう。
そのあとの流れは、単独事故のケースと同様です。周囲の安全をしっかり確認し二次被害を防ぐように努め、警察への連絡も忘れずにおこないましょう。

負傷者の救護を最優先にする

負傷者がいる場合、救護を最優先しなければなりません。負傷の度合いにかかわらず、必ず救助をおこないましょう。負傷者の救護義務は道路交通法においても「まずやるべきこと」として定められています。

また頭を打ってしまった場合、その場では無症状でも、後日急変するケースがあるため注意が必要です。軽いケガだと軽視せず、すぐに救急車を呼び適切な措置を講じることが大切です。

事故相手とはその場で話をつけない

どんなに軽い事故であっても、事故が起きたら警察に届け出る義務があるため、事故をなかったことにすることはできません。
また、事故対応は必ず保険会社を通しておこなわなければなりません。事故の相手とその場で示談するなどの行為は、後々トラブルの原因となるため絶対にやめましょう。

車をぶつけた際に利用できる保険は?

車をぶつけた際に利用できる保険は?

車をぶつけてしまっても、保険に加入していれば修理費用や損害賠償金などを補償してもらえるかもしれません。ここでは車をぶつけた際に、どのような保険が利用できるのかについて詳しくチェックしていきましょう。

車両保険

車両保険に加入していれば、自分の車に生じた損害を賠償してもらえます。
車両保険ではあらかじめ設定した保険金のみが支払われます。例えば5年落ちの車で120万円の補償がついている場合、修理費用が120万円以上かかったとしてもそれ以上の補償は受けられません。そのため、保険金を元手に新しい車を購入するなどといった使い方も可能です。

対物賠償保険

相手の車など、自分以外のモノに対する修理費用などを対象に賠償金が支払われる保険です。車をぶつけた際、相手の車や家の塀などに被害を加えてしまったといった場合に対物賠償保険が使われます。
また、事故を起こしたことにより間接的な被害を加えてしまった場合にもこちらから補償がおります。場合によっては億単位の損害賠償金が必要となることもあるため、補償金額は「無制限」で設定するケースが多いです。

自賠責保険

自賠責保険で受けられる補償は、対人賠償のみとなっています。他人に車をぶつけてしまい、傷害を負わせた場合は「120万円」まで、死亡させた場合は「3,000万円」まで、後遺障害を負わせた場合は「4,000万円」までと、それぞれ補償金額が定められています。

車両保険などを利用する際の注意点

車両保険などを利用する際の注意点

相手側への賠償金は保険を利用したほうが良いですが、自分の車の修理に車両保険を利用する際には注意が必要です。
保険を利用すると等級が下がり、次回以降の保険料が高くなってしまうため、場合によっては支払われる保険金よりも、支払う保険料の方が高くなる可能性もあります。

例えばバンパーの修理だけで、5万円で済むといった場合に車両保険を利用するのはもったいないケースが多いです。保険を利用するか迷ったときは保険会社に相談し、支払う保険料と支払われる保険金を比較して慎重に検討しましょう。

事故の状況を正確に伝えるために

事故の状況を正確に伝えるために

事故の状況を警察や保険会社に正しく伝えることはとても大切なことです。とはいえ、事故を起こしてしまうと冷静さを失い、記憶に自信が無くなってしまうこともあるでしょう。

万が一のとき自分が困らないためにも、ドライブレコーダーの取り付けをおすすめします。
ドライブレコーダーがあれば、事故の状況を他者に正しく伝えることができます。

また、近年多発しているあおり運転の記録にもなるため、事故だけでなく対人トラブルにも役立ちます。まだドライブレコーダーを取り付けていないという人は、この機会にぜひ導入しましょう。

車をぶつけた際の修理費用の目安について

車をぶつけた際の修理費用の目安について

車をぶつけてしまったら、自分の車の修理にもお金がかかります。実際に事故が起きたとき、よくある修理箇所について、それぞれ修理費用の目安を確認していきましょう。

バンパー

バンパーの修理費用は損傷の程度によってもさまざまです。軽いへこみやかすり傷であれば「約1~3万円」で済みますが、交換を要するほどの破損状態であれば車種によって「約5~20万円」ほどの交換費用がかかるでしょう。

フェンダー

フェンダーはタイヤ上部に位置し、タイヤを覆う「泥除け」のパーツです。バンパーとドアをつなぐ部品でもあるため、重要なパーツともいえるでしょう。
フェンダーの修理費用は「約3~5万円」が目安となっています。フェンダーも傷やへこみを直すだけなのか、塗装が必要なのかなど、損傷具合によって金額に差が生じます。

ドア

ドアの修理も修理内容によって大きく費用差が生じます。傷やへこみの修理は「1~3万円程度」で済むケースが多いですが、交換しなければならないほどの損傷の場合、1枚当たり「10万円程度」の費用がかかります。

エンジン

エンジンの故障時は、センサー類などの修理を除いて交換での対応となるケースが多くあります。エンジンの交換は非常に高額となり、内容によって「30~100万円以上」の費用がかかります。場合によっては車の買い替えを勧められることもあるでしょう。

多額の修理費用が発生する場合は買い替えもあり

多額の修理費用が発生する場合は買い替えもあり

車の損傷が激しく、修理費用が任意保険でまかなえる金額を超えてしまう場合などは、買い替えたほうがお得になるケースも考えられます。とくにエンジンの故障や、フレームが歪むほどの損傷だと、仮に修理して車に乗れるようになっても、耐久性が劣るので安全面では不安が残るでしょう。

多額の修理費用が発生するということは、それだけ車の損傷も激しいということになるので、安全面からも車の買い替えを検討することをおすすめします。

ぶつけてしまったらまずは適切な対処を

ぶつけてしまったらまずは適切な対処を

車をぶつけてしまったときも、まずは冷静になり落ち着いて適切な対処をしましょう。

事故の相手がいる場合は、救護措置を講じる必要があります。また、二次災害を防ぐために周囲の安全を確保することもドライバーの役目です。 これらを怠ると、道路交通法違反になり、罰金の支払いや免許取り消しとなるケースがあるため注意しましょう。

警察への連絡は忘れずにおこない、必要であれば保険会社にも連絡します。
事故時にとるべき対応の優先順位を頭に入れておくと、いざというとき安心です。

まとめ

今回は、車をぶつけた際にとるべき対応について、詳しく解説しました。
車をぶつけたといっても単独事故・対人事故、それぞれのケースでとるべき対応が異なります。負傷者がいる場合は必ず救護措置をとりましょう。

どちらにせよ、警察へ事故の発生を届け出る必要があり、怠ると道路交通法違反となる可能性があるため注意が必要です。
また相手がいる事故の場合、どんなに軽い事故であっても当事者同士の話し合いによる示談は控え、必ず保険会社を通しましょう。

相手への損害賠償だけでなく、自分の車に対する補償が受けられる保険に加入しておくと、いざというときにも安心できます。事故状況の説明や証拠の提出はドライブレコーダーがあると便利です。万が一の事故に備え、ドライブレコーダーの導入や、適切な保険への加入をしておきましょう。

どんな状況であれ、冷静に適切な対処をすることが大切です。車をぶつけてしまっても慌てず落ち着いて対応するよう心がけてください。

WRITER筆者

飯野 貢司 (いいの こうじ)株式会社ジョイカルジャパン リアル事業部 U-CARSELECT4号草加店 店長

資格・免許
・大型自動車第一種運転免許
・自動車牽引免許
略歴・職歴
TAXジャンボ蓮田店にて中古車販売事業に7年携わる。その後株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社、2年の店舗勤務を経て、本社での新車事業、法人営業、新規企画など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在は株式会社ジョイカルジャパンの新車事業部を経てマーケティング本部商品開発ユニットに配属。
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