車の購入の際、車種は決まっていてもグレードの選択に悩んだことはありませんか。今どきの新車には非常に多くのグレードが設定されていて、グレードの名称や価格以外にいったい何が違うのか理解するのは簡単ではありません。
そもそもグレードが違うといったい車は何が変わるのでしょうか。またグレード名にもいろいろな名称がありますが、そこには何か法則性などがあるのでしょうか。今回はそういった車のグレードについてその違いや選び方などについて解説します。
INDEX目次
車のグレードとは?
同じ車種の中にも装備内容や外観、搭載されるエンジンの違いによって通常いくつものランクに分かれています。そして、そのランクを、わかりやすく表したものが簡単にいうと車のグレードです。
また、そういったランクの違いだけではく、同じ車種の中でもタイプの違い、例えばクロスオーバーSUVなら街乗り向け、オフロード走行向けなどキャラクターの違いによってもグレードが分けられているものもあります。
グレードを理解すればその車種の中で、特定のグレードがどのような位置づけなのか、またどのようなキャラクターのグレードなのかを知ることもできます。
また、自動車メーカーが一つの車種に中に複数のグレードを設定するのは、幅広いユーザーのニーズにあった車を提供するためです。
グレードごとの違いって?具体的に何が変わる?
グレードが違うと具体的にどんなことが変わるのでしょうか。すべての車種に当てはまるわけではありませんが、おおよそ以下のようなことが異なります。
パワーユニットのスペックが変わる
搭載するエンジンのタイプや、ハイブリッドシステムのスペックはグレードによって変わることが少なくありません。上級グレードほどパワーユニットがハイパワーなことが多いと考えていいでしょう。エンジン車であれば、排気量やシリンダーの数なども違うことがあります。
また、メーカーによっては複数のハイブリッドシステムを設定しており、よりパワーがあって、燃費に優れた高度なハイブリッドシステムを上級グレードに採用するというケースもあります。
ただし、上級グレードであれば必ずパワーが上とは限りません。より静かで滑らかな多気筒エンジンを上級グレードに採用するといったケースもあります。
駆動方式が変わることも
グレードによって2WDと4WDなど、選べる駆動方式が違ってくるケースもあります。中にはガソリンエンジングレードでは2WDか4WDが選べるのに、ハイブリッドでは2WDしか用意されないという場合も少なくありません。
また、4WDシステムが選べる場合、グレードによって4WDシステムの差別化されていることもあります。例えば上級グレードでは優れた走破性を持つフルタイム4WDが選べるのに、下位グレードでは簡易的なスタンバイ式4WDしか選べないというケースもあります。
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装備内容が変わる
オーディオやカーナビなど、廉価グレードではオプションとなっている装備が上級グレードでは標準装備となっていることも少なくありません。
また、カーナビやディスプレイオーディオが全グレード標準装備の場合は、上級グレードは画面サイズが大型化されるなどによって差別化されています。
エクステリアパーツの仕様が変わる
グレードによって、タイヤサイズやホイールなどが差別化されていることも少なくありません。廉価グレードは鉄ホイール+ホイールキャップなのに対して、上級グレードではアルミホイールが装備され、タイヤサイズも大径となる傾向があります。
他には、標準グレードとエアログレード(カスタムグレード)では、バンパーやスポイラーの有無の違いがあったり、特定のグレードに特別色が使用されていたりなど専用のボディカラーが設定されていることもあります。
インテリアの仕様が変わる
廉価グレードではシートの素材がファブリック(布)なのに対して、上級グレードでは合成皮革やレザーなど高価な素材が使われることもあります。また、そういった上級グレードでは、ドアの内張やダッシュボードにも上質な素材が使われていることが多いです。
他には、特にスポーティなグレードではスポーツ走行に適したバケットシートが装着されていることもあります。
上級グレードは価格も高価に
こちらはいうまでもありませんが、上級グレードになるほど装備や内装が豪華になり、エクステリアなどもドレスアップされるので車両価格は高くなります。
「特別仕様車」「限定車」とグレードの関連性
もともと設定されているカタロググレードとは別に、「特別仕様車」や「限定車」などが設定されている場合もあります。こういった「特別仕様車」や「限定車」は、カタロググレードのランクとは別の扱いになります。
ただし、多くの場合、「特別仕様車」や「限定車」は既存のグレードをベースに人気のあるオプション装備を初めから装着したり、外装や車体色などを採用することで差別化されています。
そのためベースとなったグレードよりも装備内容が基本的に充実しており、エクステリアパーツにも、その車だけの特別なパーツが装着されていることも少なくありません。
さらに、価格的にもベースとなった既存グレードとあまり差をつけず、その分お得感を演出するケースも多いです。
こういった「特別仕様車」や「限定車」はカタログモデルとは違い、通常は期間限定(のちにカタログモデルとなることもあります)で販売されます。
ただし、すべての「特別仕様車」や「限定車」が魅力的な内容であるとは限らず、オプションでも装着できる装備が追加され、限定のエンブレムが装着されているだけ、といったものも中にはあります。「特別仕様車」や「限定車」だからといって安易に飛びつくのは危険です。
また、通常の特別仕様車とは別に、エンジンや足回りなどを本格的に強化した、本当の意味での特別な「限定車」などがまれに設定されることもあります。
例えばトヨタの「GRMNヤリス」などは車体そのものの作りから駆動方式、エンジンのスペックまでベースのヤリスとは全く別物となっています。
既存のグレードとは完全に独立した存在で、間違いなく特別な一台です。こういった限定車は早い者勝ちですぐに完売となり、ゆくゆくはプレミア価格となるのも間違いありません。
グレードを表すアルファベットにはどんな意味がある?
最近の車のグレードの名には、ZやG、Bなどといったアルファベット1~2文字が使われていることが多いようです。また、「BASIC」や「STYLE」や「SPORTS」などといったグレードのランクを想像させるような単語が使われているパターンもあります。
しかし、こういったグレード名のアルファベットには特に決まりはなく、法則性もあまりありません。かつては廉価グレードがスタンダードで、ミドルグレードがDX、スポーツグレードがRSやGTなどわかりやすい違いもありましたが、現在はメーカーや車種によってそれぞれ異なっているようです。
大まかですが、グレード名がアルファベット1文字の場合は、アルファベットの順番で後半の文字のほうがランクは上(例えばBよりはX)といった傾向はあります。
また、スポーツモデルやスポーティグレードにはGTやRS、R、Sなど、レースや走りをイメージさせるようなアルファベットが別に使用されるケースが少なくないようです。
しかし、すべての車のグレード名に、このパターンが当てはまるかというとそうでもなく、その車だけの特別な名称がつけらえていることもあります。さらに、前述したようなアルファベット1文字のグレード名でも、その車の最上級グレードがXのものもあればZのものなどもあります。
それぞれの車種のグレードによる違いを知るには、やはり車ごとにカタログや公式サイトの情報チェックするしかないようです。
後悔しないためのグレードの選び方と注意点
車種によってはグレードの種類があまりに多すぎて、どれが自分に合っているのか判断が難しいということもあるかもしれません。
しかし、購入後に後悔しないためには、グレードによる装備や仕様の違いをしっかり理解した上で慎重に選ぶ必要があるでしょう。グレードの選び方によっては支払額が数十万円以上違ってきますので、くれぐれも気をつけてください。車のグレードを選ぶポイントは主に以下になります。
自分が必要な装備や性能があるか確認する
まずは、予算を決め、その予算内に収まるグレードはどれなのかをチェックします。どの車種でも、複数のグレードが用意されていますが、よく調べると大きく分けてエントリーグレード、ミドルグレード、上級グレード、スポーツグレードといった大まかな違いが見えてくるはずです。
予算内に収まるグレードは、よほど予算が少なくない限りは複数見つかるはずです。その中でどのグレードが自分にとって必要な機能が装備されているのか、また、希望に近いエンジンスペックや燃費などはどのグレードなのかなどをチェックして、納得できる一台を見つけましょう。
ディーラーにおすすめや人気のグレードを聞いてみる
あまりにもグレードの種類が多く、どれが自分にあっているのかわかりにくいという場合は、いっそディーラーのスタッフにおすすめのグレードを聞いてみるのも悪くありません。
自分はどのような装備が必要で、どんなことを車に求めているのか素直に伝えれば、車のプロであり自社の車についてよく理解しているスタッフが、あなたに適したグレードを教えてくれるはずです。
もちろん先に予算を伝えておくことはいうまでもありません。
購入契約後にグレードは変更できる?
グレードを決め、車を注文したのに、あとから気が変わって別のグレードに変更したい、となった場合、それは可能なのでしょうか。先に結論をいうと基本的には対応してもらうのは難しいでしょう。
自動車ディーラーで新車の契約を結ぶと、ディーラーはメーカーにあなたが希望した仕様の車を発注します。そして発注された車には車体番号が振られ、自動車メーカーの工場の製造ラインで、あなた仕様の一台が組み立てられます。
組み立てが始まった時点でグレードや仕様を変更したいとリクエストしても、生産計画に則って稼働している工場の製造ラインを止めることはできません。
個々のオーダーに合わせて製造が進んでいる車を途中でキャンセルするというのは難しいということは理解できるでしょう。そのため発注後にグレードを変更したいとなっても、原則として受け入れてもらえないはずです。
だだし、契約の直後であれば組み立てが始まっておらず、変更に応じてもらえることもあるかもしれません。また、半導体不足などの影響で自動車メーカーも製造が大幅に遅れている場合は、もしかしたらキャンセルも可能かもしれません。ただし、原則は契約後のグレード変更はできないと考えた方がよいでしょう。
今の車のグレードの調べ方・確認方法
車の購入からしばらく時間が経つと、マイカーのグレードが何だったのか忘れてしまったということもあるかもしれません、また、中古車を購入した場合も、マイカーのグレードについてそもそもよくわからないというケースもあるでしょう。そういった場合でも、車検証などからその車種のグレードを調べる方法があります。
まずは車検証を確認してください。車検証には車の「車名」、「型式」、「種別」、「登録年月日」などとともに、その車の「車台番号」が記載されているはずです。
その車台番号をメモしたら、下記の自動車メーカー公式サイトにアクセスします。そして、車台番号を入力してグレード名を照会してみましょう。よほど古い車でなければ簡単に調べることができるはずです。
【国産メーカーのグレード検索ページ一覧】
●トヨタ
https://www.toyota.co.jp/grade/dc/top
●日産
https://grade-search.nissan.co.jp/GRADE/index.html
●ホンダ
https://grade.customer.honda.co.jp/apps/grade/hccg0010101/agree
●三菱
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/reference/gradesearch.html
●マツダ
https://support.mazda.co.jp/grade-search/
●スバル
http://grade-search.subaru.jp/luw/
●スズキ
http://grade-search.suzuki.co.jp/SGRE/page/gradeSearch.html
●ダイハツ
https://inquiry.daihatsu.co.jp/gradeweb/
カーリースでもグレードは選べる!
自分にぴったりのグレードを選ぶのはとても難しいものですが、新車を手に入れる際にしかできない車選びの楽しみの一つでもあります。
そんな難しくも楽しいグレード選びですが、最近流行りのカーリースでは、安い代わりにできないでは?という疑問を持っている方もいるかもしれません。
しかし、好きなグレードを選べるカーリースもあるのです。それが、「ジョイカル」のカーリース、「NORIDOKI」と「セブンマックス」です。ジョイカルなら、あなたにぴったりのグレードの車にお得に乗ることが可能です。
人気の新車にお得に乗れるNORIDOKI
「NORIDOKI」は頭金不要、新車を購入してから3年後に訪れる車検のタイミングで乗り換えできるカーリースです。3年単位のカーリースなので車検費用も必要ありません!もちろん車種が選べるだけでなく、その車種の中から好きなグレードを選ぶことも可能です。
3年ごとに新車に乗り換えることができるので、あなたのライフステージに合わせて、そのタイミングにベストな車種とグレード選びが気軽に可能です。
「NORIDOKI」は3年単位で車を乗り換えられるので、車検費用の必要もなく、ライフステージに合わせた車種・グレードの乗り換えが出来ます。
1万円台~でも新車に乗れるセブンマックス!
そして「セブンマックス」は、最大7年の長期カーリースサービスです。軽自動車から普通乗用車まで人気の車種も多数取り揃えているというのが特徴です。
長期のカーリースですので、グレードの選択も重要ですが、「セブンマックス」ならカーリースでも自由なグレード選びが可能です。さらに、毎月の負担も軽く、月々1万円台~という、支払いの負担が軽いお得なプランも用意されています。
また、自動車税や車検費用も毎月の定額利用料に含まれており、長く乗り続ける中でも突発的に発生する費用の負担を軽減できます。とにかく毎月の費用を抑えたいならおすすめのカーリースです。
「セブンマックス」は、自動車税・車検費用込みで月々1万円台〜のカーリース。7年単位で自由にグレードを選んでおトクに乗り続けることができます。
まとめ
自動車メーカーは同じ車種にも、装備内容やスペックの違いで複数のグレードを用意しています。同じ車種であればグレードが違っても外観は基本的にほとんど同じですが、だからといって価格が安い廉価グレードを安易に選んでしまうのはNGです。
後々になって装備が足りず不便な思いをしたり、走りにもストレスを感じるなどということもあり得ます。また一度グレードを選んで発注まで完了すると、原則として変更ができません。グレード選びはとにかく慎重に行いましょう。
メーカー公式サイトにはスペックの詳細が記載された諸元表や、グレードごとの装備内容一覧などが用意されています。まずはそういったものをしっかり確認してください。
情報量が多すぎてどこを見たらいいかわからないという方は、ネットで情報を検索してみたり、ディーラーのスタッフの方に相談してみることをおすすめします。