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車の維持費

2023年3月22日 (2023年4月21日 更新)

エンジンオイルを交換しないとどうなる?交換時期の目安や交換方法を解説

エンジンオイルを交換しないとどうなる?交換時期の目安や交換方法を解説

車のメンテナンスの基本といえばエンジンオイルの交換です。エンジンオイルは車を使っていれば徐々に劣化していき劣化したオイルを使い続けていると車のトラブルを引き起こす可能性があります。そのため定期的な交換は欠かせません。

でも、大きな問題が起きていないのに交換する必要があるのかと疑問を感じる方もいるでしょう。では、具体的にエンジンオイルを交換しないでいるとどんなトラブルが起きる可能性があるのでしょうか。そもそもエンジンオイルにはどんな役割があって、どれくらいのサイクルで交換するべきものなのでしょう。

また、走行距離が少なければエンジンオイルの交換はしなくても問題ないのか、交換はDIYでも可能なのか。そんなエンジンオイルにまつわる数々の疑問に関して調べてみました。

エンジンオイルとは

エンジンオイルとは

車のエンジンオイルはそもそもなぜ必要なのでしょうか。エンジンはピストンやコンロッド、バルブにクランクシャフトにカムシャフトなどなど様々な金属パーツが組み合わさってできています。

そして、それら金属パーツが回転運動や往復運動を絶えず繰り返しながら車を動かす力を発生させています。そのように金属と金属のパーツが触れ合い動いているとそこには大きな摩擦が生じ、摩擦による熱も発生してスムーズな動きが阻害されてしまいます。そこで、摩擦を減らしスムーズな動作を助けるのが潤滑油であるエンジンオイルの役割なのです。

また、エンジンオイルはエンジンの気密性を保つための密封作用や燃焼で発生するエンジン内部の熱を吸収、放出してオーバーヒートを防ぐ役割もあります。

さらに、エンジン内部の汚れを取り込み、エンジンをキレイに保つ清浄分散作用の役割ももっています。他にも、エンジン内部をサビや腐敗から守る役割もあります。このようないくつもの重要な役割を持っているのがエンジンオイルなのです。だからこそコンディションの管理が重要で定期的な交換が必要なのです。

エンジンオイルを交換しないとどうなる?

エンジンオイルを交換しないとどうなる?

エンジンオイルは酸素に触れると酸化していきますので使わなくても徐々に劣化していきます。劣化すると粘度が落ち本来の潤滑油としての性能も低下していきます。もしエンジンオイルを交換せずに車に乗り続けているとどんな問題が起きるのでしょうか。

燃費が悪くなる

エンジンは使い続けていると徐々に汚れが発生しますが、エンジンオイルはそのような汚れを洗浄する役割を持っています。エンジンオイルの交換を怠ると、燃料やオイルの燃えカスであるスラッジが発生しエンジン内部に少しずつたまっていきます。すると、可動部や回転部の動きが汚れによって悪くなり、エンジンの抵抗となって燃費を悪化させてしまいます。

エンジントラブルに繋がる

また、オイルは劣化が進むと徐々に粘度が落ち、本来の潤滑性能を失い摩擦が増え、エンジン内部の部品の摩耗が進んでしまいます。さらに放熱効果も低下して、ピストンリングが固着したり、ベアリングが焼き付きついたりするなどパーツが破損するといったエンジントラブルを引き起こすこともあります。

車の寿命が縮まる

上記のようなエンジントラブルを繰り返せば、最悪エンジンが不動となり、車そのものの寿命を縮めることにもなりかねません。

エンジンオイルの交換時期の目安

エンジンオイルの交換時期の目安

エンジンオイルは定期的な交換が必要ですが、どれくらいのサイクルで交換を行えばいいのでしょう。以前は3000~5000㎞ごとに交換するのが良いなどといわれていました。しかし、最近はエンジンの精度が上がりエンジンオイル自体の性能も向上しているのでそこまで短いサイクルで交換する必要はないとされています。

また、環境への負荷を考え、古くなったエンジンオイルという廃棄物を減らす目的で、ヨーロッパ車メーカーでは、走行距離1万5000km程度での交換を推奨していることも少なくありません。まずは自分の車のエンジンオイル交換がどれくらいの頻度で行うべきなのかを車の説明書などで確認するといいでしょう。

ただ、車の種類や走行状況によってエンジンオイルへのダメージも異なるので、もう少し短いサイクルで交換、例えば5,000~6,000㎞ごと、もしくは半年ごとのサイクルで交換するのがおすすめです。エンジンへの負荷が大きく、高温になるタービンによってオイルも劣化しやすいターボ車の場合は、それよりもオイル交換の頻度も高めたほうがよいかもしれません。

また、オイル交換の2回に1回は、オイル内の汚れをフィルタリングしてくれるオイルエレメントも合わせて交換しておきましょう。いずれにしても定期的に点検、交換することが望ましいでしょう。

エンジンオイルの見方・確認方法

エンジンオイルの点検方法はオイルレベルゲージからチェックするのが一般的です。そのやり方の手順は以下になります。

1.エンジンを止め、ボンネットを開ける。

2.スティック状のオイルレベルゲージを引き抜く

3.レベルゲージ先端を確認して、油量が印の間に収まっているか確認する

4.オイルをペーパータオルで拭き取り色や汚れ具合を確認する

レベルゲージの先端を確認して規定量通りエンジンオイルが入っていない場合は、エンジンオイルが漏れている可能性があります。ディーラーなどで点検しましょう。

また、ペーパータオルにとったオイルが黒く変色(茶色は正常です。オイルがエンジン内部を洗浄している証拠です)している場合は激しく劣化している可能性があるので速やかに交換しましょう。

エンジンオイルの交換方法と費用

エンジンオイルの交換方法と費用

エンジンオイルの交換ですが、整備の経験がある方はセルフで交換作業を行っているケースもあります。工具や交換する場所、知識やスキルがあればエンジンオイル交換作業自体は決して難しくありません。しかし、手間がかかるうえ、ガレージジャッキや専用の工具なども必要です。

交換はプロに任せるのがおすすめ

エンジンオイル交換はDIYで行うことも可能ですが、オイルの入れすぎやドレンボルトの締め忘れなどミスをした場合エンジンにダメージを与えてしまう可能性があります。

また、下抜きでオイルを抜き取る場合、車の下に潜り込まなくてはいけないため場合によっては大きな事故にもつながりかねません。技術的には難しくありませんが、様々なリスクがあります。オイル交換作業はディーラーやカー用品店などに頼んでも費用は決して高くありませんので、DIYでやるよりもプロに依頼してしまった方が安全で間違いないでしょう。

交換費用の目安

エンジンオイルの交換費用は、ディーラーで行うのか、カー用品店やガソリンスタンドで行うのか、修理工場で行うのかによって変わりますし、また、使用するオイルの種類や量によっても異なります。一般的にはオイル交換費用は3,000~10,000円程度で、ディーラーで行った場合は比較的高額で、カー用品店やガソリンスタンドは安めなようです。

オイルエレメント交換はオイル交換と合わせて行うと工賃の節約となります。一般的にはオイル交換とオイルエレメント交換を合わせて行った場合、費用は約6,000~14,000円くらいとなるようです。

エンジンオイルの捨て方

エンジンオイルの捨て方

エンジンオイル交換はDIYでも行えるので自分でやってしまうという方もいるでしょう。その場合注意しなくてはいけないのが古いエンジンオイルの処分方法です。エンジンオイルはそのままごみとして捨てることは基本的にはできません。以下のような方法で廃棄してください。

自治体のルールに従って廃棄する

自治体によってはエンジンオイルの破棄が可能な場合もあります。しかし、エンジンオイルそのままの状態ではごみとして捨てることはできません。カー用品店などで売られているオイルパックと呼ばれる廃油処理の箱を使って処分しましょう。

このオイルパックは段ボール箱でできており中にはビニール袋にくるまれたオイルを吸収する不織布やおがくず、綿シートなどが入っています。この中に廃油を注ぐとこれらが廃オイルを吸って、燃えるごみとして処分できるようになります。

ただし、自治体によってはこういったものの回収に対応していない場合もあるので、詳しくはお住いの自治体に確認してみてください。

自治体回収以外の処分方法

上記のようなアイテムを使っても、お住まいの自治体では廃オイルの回収を行っていないという場合は、エンジンオイルを購入したお店やガソリンスタンドなどに引き取ってもらうといいでしょう。レシートなどと引き換えにオイルの回収と処分を行ってもらえるはずです。通常は無料です。

手間はかかりますが、問い合わせてみましょう。ただしオイルをそのお店で購入していないという場合は引き取りを断られる可能性もあります。このようにオイル交換作業は行うことができても、廃オイルの処分に思いの外手間がかかることもあるので、やはりエンジンオイルの交換はプロにすべて任せてしまった方が簡単で手間もかからずおすすめです。

まとめ

まとめ

車にとって欠かせないエンジンオイルですが、車の管理はディーラーなどに任せっぱなしで、エンジンオイルなど一度も確認したことがないという方も中にはいるのではないでしょうか。

また、フルサービスのガソリンスタンドが減少したことで、オイルをチェックしてもらう機会が減りオイルの劣化が原因によるエンジン故障やトラブルなども増えているといいます。

車の基本的な点検は本来ドライバーの義務です。エンジンオイルに関しても自分で点検する習慣を是非つけておきましょう。簡単な劣化具合のチェックはご紹介したようにレベルゲージを引き抜くだけでできますので、是非やってみてください。そして、さほど距離を走っていなくても、エンジンオイルが減っていたり、劣化していたりするようなら速やかに交換を行ってください。

WRITER筆者

橋本 敏弘 (はしもと としひろ)株式会社ジョイカルジャパン マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニット所属

資格・免許
・普通自動車免許
・大型自動二輪免許
・二級自動車整備士(ガソリン・ディーゼル)
・自動車検査員
・自動車保険募集人
略歴・職歴
自動車整備専門学校卒業後、2級自動車整備士資格取得。千葉県某日産系ディーラーにて整備士として6年、営業として1年勤務。その後、コバック加盟店の地元自動車修理工場にて3年勤務。この期間中に自動車検査員資格も取得後、退社。そして、現在は株式会社ジョイカルジャパンにて新車業販部を経て、マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニットで活躍中。
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自動車整備の資格を活かし、販売のことから日頃のクルマのメンテナンスのことを中心に、幅広くみなさまへお伝えできたらと思っております。

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