新型コロナの影響もあって、密にならずに楽しめるレジャー「車中泊」が大人気です。専門誌や専門サイトが注目を浴び、また、車中泊グッズやメーカー純正の車中泊仕様の特別仕様車なども次々と発売されています。
特別にキャンピングカーなどを用意しなくても、ワンボックスやSUVなどある程度スペースに余裕のある車があれば気軽に車中泊を楽しむことも可能です。
今回はこれから車中泊にチャレンジしてみたいという方に向けて、車中泊に適した車種はどんな車なのか、必要なアイテムや便利なグッズ、正しい楽しみ方などについてご紹介します。
INDEX目次
車中泊に適した車の特徴・選び方
車中泊の魅力は、宿泊場所を探す必要もなく、さらにテント泊のような準備もいらないこと。しかし、どんな車でもよいのかというとそうでもありません。ある程度車中泊に向いた車というのはあります。
フラットなスペースを作れる
まずはフラットな就寝スペースがしっかり確保できることです。車種タイプとしてはミニバンやワンボックスバン、全長がある程度長いSUVやステーションワゴンが適しています。
座席スペースをフラットにする方法としては、一般的なのは1列目と2列目のシートの背もたれを後ろに倒すパターンです。また、3列シートのミニバンなら1列目から3列目のすべてのシートの背もたれを後ろに倒しフルフラットにできるものもあります。
全長の短い車や軽自動車のバンでも、助手席まで前方に倒すことで長めのフラットスペースが確保できるものもあります。
車内に一定の広さがある
室内幅も重要です。車中泊を一人だけで行うなら、狭くても構いませんが、ご夫婦などパートナーと車中泊を楽しむなら、大人二人が並んで横になれるような十分なスペースが必要です。
一般的なシングルベッドの幅は100cm。セミダブルなら120cmです。横幅120cmのフラットスペースが確保できれば大人二人がなんとか並んで寝ることができるでしょう。余裕が必要なら140cmは欲しいところです。
それ以上の人数で車中泊を行うなら、シートをたたむだけでなく車中泊仕様のベッドの準備が必要でしょう。車中泊をカップルで行うのか、もっと大人数のファミリーでするのか「何人で寝るのか」を想定した上での車選びが重要です。
日常的に乗りやすい
何台もの車を所有することができ、車中泊用の専用車が用意できるなら別ですが、普通は普段使いのクルマを活用して車中泊を楽しむことになるはずです。そのため車を選ぶ際は普段使いとしての乗りやすさも考えておきましょう。
車中泊に便利であっても、日常的に使いにくい車を選んでしまうと利便性が犠牲になってしまうので注意してください。
【厳選】車中泊におすすめの車種3選!
ここでは、普段使いでも便利で、かつ車中泊にもおすすめの車種を3台ご紹介します。
N-BOX/Honda
ホンダの軽スーパーハイトワゴンの大ヒットモデルです。軽自動車なのでスペース的には余裕はありませんが、リアシートのスライドを最後端にして、運転席と助手席のヘッドレストを外してフロントシートの背もたれを後方に倒すことで、比較的フラットなスペースを作り出せます。
ただし、後席の背もたれは完全に倒れないので、長さ方向にあまり余裕が取れません。また、シートに段差ができるので、厚手のマットが必要ですが、車内を斜めに使用することで大人の男性でも十分車中泊が可能です。
セレナ/日産
Mクラスボックス型ミニバンの中でも特に広々としたスペースを確保できるのがセレナです。シートはフルフラットモードを持っており、2列目シートの背もたれと3列目シートの背もたれを後ろに倒し、それぞれのシートの前後スライドを招請することで2列目シートの前端から車内の最後端までのフルフラット化が可能です。
その状態でも前席はそのままの状態なので荷物などを助手席に積み込むことも可能です。段差はありますが、左右シートをつないだ幅は120cm以上、奥行きは220cm近く確保できるので大人二人が並んで快適に寝ることができます。
ハスラー/SUZUKI
SUVタイプの軽自動車、ハスラーはハイトワゴン系の車ではないので一見車中泊に向いていないようですが、実は思いのほか広いフラットスペースを作り出すことが可能です。
後席の背もたれは前方に倒すだけで簡単に荷室とつながるフラットスペースに早変わり。その状態で助手席背もたれを後ろに倒せばグローブボックスから車体後端までつながる210cmもの長いフラットスペースが得られます。荷室部分は樹脂製なので硬いですが、厚めのマットを使えば快適な車中泊が可能でしょう。
車中泊はなぜ人気?メリット・デメリットをご紹介
雑誌で特集が組まれ、専門WEBサイトもいくつも立ち上がるなど、車中泊が今なぜこんなにブームとなっているのでしょう。もちろん魅力的だというのはありますが、多くの方が車中泊を楽しんでいるのは様々なメリットがあるからです。
車中泊のメリット
手軽に楽しめるだけでなく以下のようなメリットが車中泊にはあります。
お財布に優しい
車が宿泊場所となるため、道の駅など駐車スペースを確保できればお金がかかりません。つまり、お財布にやさしい。
また、RVパークなど車中泊専用スポットの中にも無料で利用できるものがあります。そういった施設をうまく利用できれば、レジャー費用が大幅に節約できます。これは最大のメリットでしょう。
宿泊場所の自由度が高い
また、駐車スペースさえ確保できればそこが宿泊場所になるというのも大きなメリットです。素晴らしい景色が楽しめる観光地の近くで車中泊ができれば、渋滞などをきにせず存分に観光を楽しむことができます。
ただし、観光地の道の駅や公園は車中泊が禁止されている場合も少なくありません。そういった場合は有料のRVパークやオートキャンプ場を利用するといいでしょう。
特別な時間が楽しい
車の中に泊まるという日常とは違った、特別感が味わえるのも車中泊の魅力です。アウトドアフィールドの中で一泊できるという特別な時間・空間が楽しめるのでよりワクワク感を味わうことができます。
お子さんなら車の中に泊まるという行為だけでも一つのイベントとなり、きっと良い経験となるはずです。
密にならない
コロナ渦で多くの方が気にされていたのがいかにして密にならないように移動するかです。レジャーを楽しむのでも、移動に公共交通機関を使い、宿泊にホテルや旅館を利用すれば、他の方とどうしても同じスペースを共有することになり、密を避けられません。
しかし、車中泊なら移動も宿泊もマイカ-だけで完結します。つまり、他の方と密になることを確実に避けることができるわけです。これも今の時代には大きなメリットではないでしょうか。
車中泊のデメリット
車中泊には多くのメリットや魅力がありますが、一方で車中泊ならではの以下のようなデメリットもあります。
安全面に対する不安
車中泊の最大のデメリットといえるのが安全面の不安でしょう。車中泊は駐車場や道の駅などに車を停めその車内で夜を過ごします。
そのため、自宅やホテルなどのように、安全面の確保に限界があります。車のドアに鍵をかけていても窓を割れば簡単に侵入されてしまいますし、トイレなどでちょっと車から離れている間に貴重品等が盗まれてしまうかもしれません。
また隣の駐車スペースにどのような人がいるかもわかりません。車外で調理をしたり、夜中に騒ぐ、他人のスペースまで荷物を広げるなどといった、ルールを守らない方が隣のスペースにいれば、多くの方が危険を感じるはずです。
大人数での宿泊には不向き
車内スペースは狭いので一台の車に就寝できる人数も限られてしまいます。キャンピングカーでもない限り、快適なのはせいぜい2名でしょう。
そのため大人数での宿泊には適していません。たくさんの仲間で出かけようという場合には車中泊はあまり向いていないでしょう。
最低限の環境作りが必要不可欠
車中泊で眠る場所を確保できても、一泊するとなるとお風呂やトイレなどの快適な環境も確保しなくてはいけません。そのために手間が掛かるというのも車中泊のデメリットといえます。
お風呂はまだしもトイレが近場にないと夜安心して眠れないでしょう。RVパークやオートキャンプ場、車中泊可能な道の駅などであればいいですが、そうでない場合は、まずトイレの場所を確保するのが大変です。
車中泊であると便利なおすすめグッズをご紹介
車中泊では、エアーマットやシュラフ、サンシェードやランタンといった車内で使える便利アイテムを用意しておくと快適に過ごすことができます。出かけた先で入手するのは難しいのであらかじめ用意しておきましょう。
そもそも車中泊グッズはどこで買うのがおすすめ?
車中泊に役立つグッズ類はネットショッピングなどで簡単に入手できます。ただし、ネット通販では実際のサイズ感や素材感、細かな作りなどが確認できないので、ホームセンターやカー用品店、アウトドアショップなどで購入するのがおすすめです。
また、最近は「100均」などでも便利なキャンプグッズが売られていますので、そういったアイテムを活用するのもいいでしょう。いろいろなアイテムを試してみて、自分なりの車中泊スタイルを見つけてみてください。
快適に過ごすための必需品
車中泊で是非用意しておきたいアイテムはいくつかありますが、おすすめなのは以下のようなものたちです。
カーテン・シェード
プライバシーの確保や、ウインドウからの日差しを遮るのに欠かせないのがカーテンやシェードです。その車専用品も売られていますが、100均で揃えられるアイテムを使ってDIYで作ってみるのもおすすめです。
マットレス
絶対に欠かせないのがマットレスです。就寝スペースは完全なフラットでないと快適な眠りにつけません。その車専用に設計されたものがベストですが、汎用のエアーマットにクッションやタオルなどを組み合わせてフラットなスペースを作り出してもいいでしょう。
寝袋・シェラフ
いわゆる寝袋も必須です。特に冬場の車内は想像以上に室温が低下します。できれば季節ごとに夏用、3シーズン用、冬用などを用意しておくのがベストです。
LEDランタン
夜間の車内の照明としてランタンも用意しておきましょう。ルームランプを使いすぎるとバッテリー上がりの原因になります。火事や一酸化炭素中毒の危険性があるので、オイルランタンやガスランタンなどは車内での使用を避けてください。
冷房・暖房器具
車内で快適に過ごすためには夏場ならサーキュレーターや扇風機、冬場なら電気毛布などの準備も欠かせません。車にはエアコンがあると思うかもしれませんが車中泊では就寝中にエンジンをかけっぱなしにするのはNGです。
周囲への迷惑になりますし、一酸化炭素中毒などの危険もあります。夏場の車内は熱中症の危険が非常に高いので室温を下げられるサーキュレーターは是非用意しておきましょう。
車中泊にあると便利なおすすめグッズ
必須ではないけれど、以下のようなアイテムがあると車中泊がより快適になります。余裕があれば是非そろえておきましょう。
ポータブル電源
車内で電化製品を使用するのに便利なのがポータブル電源です。車のバッテリーでもある程度電化製品は使えますが、車中泊のような長時間の使用はバッテリー上がりの危険があります。サーキュレーターや冷温庫、電気毛布、電気ポットなどを使用するならポータブル電源は用意しておきましょう。
ミニ冷温庫
食材や飲料の保管にはミニ冷温庫が便利です。特に夏場は旅先で購入して食材などが暑さで傷んでしまうので、ミニ冷温庫などで保管しておくのがいいでしょう。電源のいらないクーラーボックスでも構いません。
コンパクトテーブル
車内でちょっとした食事をするのに、あると便利なのがコンパクトテーブルです。キャンプ用の折り畳みテーブルがあるといいでしょう。
バックドアテント
バックドアテントとは、車のバックドアと連結できるテントです。バックドアを開けてそれを天井にしてテントをつなぐと、プライベートスペースを拡張することができます。着替え用のスペースなどにも便利です。
防犯グッズ
前述したように車中泊では安全の確保も大切です。いざというときのために防犯ブザーや護身用スプレーなども準備しておくと安心です。
車中泊で注意すべきポイント
車中泊はとても楽しいものですが、本来は宿泊する場所ではない駐車スペースに車を停め、車内を就寝スペースとして使用するので、色々と気を付けておかなくてはいけないポイントもあります。
エコノミークラス症候群の予防
震災時に避難場所を避けて車に避難していた問方たちが悩まされたとされているのがエコノミークラス症候群です。
狭い車内で長時間同じ姿勢をとっていたことで、肺の動脈を閉塞してしまい呼吸困難や、失神などの症状を引き起こしてしまったというのがエコノミークラス症候群ですが、車中泊をする際にもこのエコノミークラス症候群には注意が必要です。
車中泊を行う場合は、就寝中に横になって寝返りを打てるようなできるだけフラットなスペースを広く確保するようにしましょう。
避難経路の事前チェック
車中泊中の万が一トラブルがあった際にどう行動すればいいのかもあらかじめ考えておきましょう。
例えば夜間就寝中に地震や水害などが起こった場合、どこに避難すればいいのか、そこまでのルートはどうなっているのかなどは先にチェックしておきます。
また、駐車スペースの周囲の施設や、道路などもあわせて確認しておきましょう。
エンジンのかけっぱなしはNG
前述しましたが、車中泊中は車のエンジンを切るのがマナーです。エンジン音はアイドリングでも周囲への騒音になってしまうので、車を駐車したらすぐにエンジンを切りましょう。
冷暖房目的についついエンジンをかけっぱなしにしてしまうということもあるようですが、ポータブル電源やサーキュレーター、電気毛布などエンジンを切っていても使用できる装備を用意しておくべきです。
また、駐車中のアイドリングは危険でもあります。冬場などはマフラーに雪がつまり排ガスが逆流して一酸化炭素中毒になる可能性もあります。車中泊中はエンジンOFFを守りましょう。
防犯対策も万全にする
先日もソロキャンプ中に暴漢に襲われたというニュースがありましたが、車中泊中の防犯対策も重要です。就寝中に外から第三者が侵入して来ないように、車の施錠は確実に行います。
車の駐車場所もできれば静かなところがいいとひと気のない場所を選びがちですが、ひと気のない場所は、車上荒らしに遭う確率も高くなります。また、万が一トラブルや事件があったとしても、助けを呼ぶことができません。
ある程度人がいる場所で、なおかつマナー違反をしていない車(エンジンをかけっぱなしにしていない、騒いでいない、車外で調理などをしていない)の近くで車中泊するのがおすすめです。
車中泊にぴったりな車種にお得に乗ろう【ジョイカルのカーリース】
車中泊の経験はまだないけれど、いろいろと話を聞くと他の指導だし、できれば今後やってみたいという方は、ご紹介したような車中泊に適した車を是非手に入れてみてください。
最新のミニバンやハイトワゴンなら快適装備がそろっており、なおかつ純正オプションで車中泊グッズが用意されているので普段使いにも無理ありませんし、快適な車中泊も楽しめるはずです。
もし、そういった車中泊向きの最新の車への買い替えは、予算的に難しい、というのであれば、ジョイカルのカーリースを検討してみてはいかがでしょう。
ジョイカルの「セブンマックス」なら、車中泊にぴったりの車種が豊富に揃っています。
「セブンマックス」は7年間の長期利用ができるカーリースです。ミニバンからハイトワゴンまで、車中泊にぴったりな車種が豊富で、車中泊グッズが純正オプションでついているので、気軽に快適な車中泊が楽しめます。
1万円台~でも新車に乗れるセブンマックス!
「セブンマックス」は7年単位の長期カーリースサービスです。軽自動車から普通乗用車まで人気の車種も多数取り揃えているというのが特徴です。長期のカーリースですので、毎月の負担も軽く、月々1円台~という、支払いの負担の軽いお得なプランも用意されています。
さらに、自動車税や車検費用も毎月の定額利用料に含まれており、長く乗り続ける中でも突発的に発生する費用の負担が軽減できます。毎月の費用を抑えつつ、最新の車中泊向きの新車に乗りたいならおすすめのカーリースです。
まとめ
RVパークや道の駅、オートキャンプ場といった車中泊が気軽に楽しめる施設が次々と誕生し、また簡単に予約できるWEBサービスなども提供されるなど、楽しむための環境が整ってきたことで車中泊ブームはまだまだ続きそうです。
車中泊を楽しむなら大げさなキャンピングカーもいりませんし、就寝スペースが確保できるなら普段使いにも便利なミニバンやハイトワゴン、SUVなどを活用することもできます。
最近は車中泊を快適にしてくれる便利なグッズ類も豊富にそろっていますし、アイデアいっぱいのそういったアイテムを集めてみるのもきっと楽しいでしょう。 暑さや寒さへの対策、マナーの徹底、安全や防犯に気を付けるなど、守るべきことは少なくありませんが、ルールやマナーを守って是非一度あなたも車中泊を楽しんでみてください。