車のナンバーはどのように決められているか、ご存知でしょうか。
ナンバーは、通常4桁の数字がランダムに振り分けられます。この4桁の数字について、「特に気にしない、なんでもいい」という方も少なくありませんが、「どうしてもこの数字にしたい」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために、1999年(平成11年)に導入されたのが『希望ナンバー制度』です。この制度を利用することで、自分の好きな番号のナンバープレートを取得することができます。しかし、希望するナンバーによっては制度が使えないこともあります。
今回はそんな車のナンバープレートにスポットをあて、ナンバープレートの文字や数字の意味や、希望ナンバー制度を利用するにはどうすればいいのかなどを解説します。
【基本】車のナンバープレートの見方
公道を走るすべての車につけられているナンバープレート。その正式名称は「自動車登録番号票」といいます。ナンバープレートは個々の車両を識別するためのものなので、全く同じナンバーをつけている車は原則として存在しません。
そんなナンバーですが、軽自動車と普通自動車の色の違いや、文字や数字の意味について正しく理解できていますか?
ここでは基本的なナンバープレートの意味を解説します。
色の違い
ナンバープレートの色には様々な色がありますが、一般的な自家用の普通自動車は『白』、軽自動車の場合は『黄色』になります。
他にはタクシーなどの普通車は事業車用の場合は『緑』や、軽自動車の事業車用の場合は『黒』など用途によって異なることもあります。
また、バイクにおいてはピンクや黄色、50㏄のミニカー用の水色などもあります。
ナンバープレートの記載内容における違い
ナンバープレートには数字のほかに地域名やひらがななどが記載されています。
これらの文字や数字にもきちんと車両を判別するための意味がありますので、サンプルをもとに簡単にご紹介します。
① 地域名
①は地域名で、その自動車を管轄する運輸支局・自動車検査場がある地名を意味しています。地域名については、自分の好きな地名を指定することはできません。
② 分類番号
②は、分類番号です。1〜3桁の数字で軽貨物自動車や小型乗用車などの用途や種別を表示しています。分類番号の上1桁でその自動車の大まかな用途(乗用、貨物、特種用途、大型特殊のいずれか)や大きさ(普通、小型のいずれか)がわかります。
分類番号 | 用途 |
1ナンバー | 普通貨物車(大型トラックなど) |
2ナンバー | 普通乗合車(乗車定員11人以上の普通自動車) |
3ナンバー | 普通乗用車 |
4ナンバー・6ナンバー | 小型貨物車および軽貨物車 |
5ナンバー・7ナンバー | 小型乗用車および軽乗用車 |
8ナンバー | 特種用途自動車 |
9ナンバー | 大型特殊自動車 |
0ナンバー | 大型特殊自動車のうち、建設機械等 |
私たちが最も馴染みのあるナンバーは、3ナンバーの普通乗用車と、5ナンバーの軽乗用車ですね。
③ 平仮名など
③のひらがなも判別文字です。
このひらがな1文字によって、自家用なのか、事業用なのかレンタカーなどかが判別できます。
車の種類 | ひらがな |
普通乗用車の自家用車 | ・さすせそ ・たちつてと ・なにぬねの ・はひふほ ・まみむめも ・やゆ ・らりるろ |
事業用車 | ・あいうえかきくけこを |
レンタカー | ・われ |
逆に使用してはいけない文字として「おしへゐゑん」があります。
また、希望ナンバーなどの場合は下二桁にアルファベットが用いられるケースもあります。
④ 一連指定番号
大きな4桁の番号は連指定番号で車を区別するための番号です。「××-×1」から「99-99」まで通し番号が用いられます。この番号は希望ナンバー制度を利用して任意の番号にすることができます。
一連指定番号を好きなナンバーにするには?
改めて、一連指定番号で、好きな数字を選ぶための制度が「希望番号(ナンバー)制度」です。ここでは、希望番号制度を利用する方法をご紹介します。
希望番号制度、希望ナンバー制度とは
希望番号(ナンバー)制度は、ナンバープレートの一連指定番号に自分が希望する番号を付けることができる制度です。
しかし、どんな車でも希望番号が申請できるのではなく、登録自動車(普通自動車)と軽自動車(自家用のみ対象)だけが申請可能となっています。
希望番号(ナンバー)の申請はどこからできる?
希望番号(ナンバー)の申し込みは、全国の希望ナンバー予約センター窓口や、一般社団法人 全国自動車標板協議会のホームページなどで受け付けています。また、新車を購入する際にはディーラーなどに依頼することも可能です。
交付手数料はナンバーの種類やサイズ、地域によって多少異なりますが、目安としては乗用車で5,000円程度と見ておけば良いでしょう。希望ナンバープレートは注文製作となるので、数日程度の製作期間も必要です。
人気のナンバーは「抽選」の場合も
希望ナンバーは好きな数字を希望することが可能ですが、希望が集中しやすい人気の数字については「抽選対象希望番号」となっています。
抽選対象希望番号とは
抽選対象希望番号には、「1、7、8、88、333、555、888、777、7777」などといった全国一律のものと、特定地域に限って抽選対象となる番号があります。もっと詳しく知りたい方はこちらのサイト詳しく紹介していますので参考にしてください。
・希望ナンバー制度について:https://www.airia.or.jp/info/number/04.html
抽選対象希望番号は毎週1回月曜日に抽選が行われ、当選した方のみが取得可能です。
指定できるナンバー
抽選対象希望番号以外の番号は一般希望番号です。とくに抽選などは行われず、番号がなくならない限り申し込みに応じて希望の番号が交付されます。
みんなどのように付けてる?希望ナンバーの決め方
1や7、8や111、777などといった定番の良番号は人気のため抽選となりますが、それ以外にも縁起のよい数字や語呂合わせの数字を希望される方も多いようです。そういった番号ではどのような番号が人気なのでしょうか。
これから車のナンバーを決めるのに迷っている方は是非参考にしてくださいね。
やっぱり人気!自分の誕生日ナンバー
定番は誕生日にちなんだナンバーです。誕生日はそのまま4桁の数字に置き換えることができるため、自分の誕生日をマイカーのナンバープレートに刻みたいという方も少なくありません。
また、自分の誕生日だけでなく、奥さんの誕生日やお子さんの誕生日などを記念として付けるケースもあるようです。
これも推し活?推しの誕生日ナンバー
同じ誕生日でも、自分や家族ではなく、好きな俳優やアイドル、ミュージシャンの誕生日をつける方もいるようです。車の色も推し色にして、マイカーのナンバープレートは推しの誕生日、というのも推し活の1つとして楽しめそうです。
定番の記念日ナンバー
誕生日以外の記念日をナンバーとしてつけるのも定番でしょう。結婚記念日やその車の納車日、カップルなら付き合い始めた日なども人気です。
また、個人事業主ならその事業を始めた日や、オリンピックイヤーの2020など心に残った数字を希望ナンバーに選ぶという方もいらっしゃるようです。
語呂合わせナンバー
単に語呂合わせの数字を希望ナンバーにされているケースもあります。例えば2525(にこにこ)や4649(よろしく)、3150(最高)、1188(いいパパ、いい母)、810(ハート)、645(無事故)、1122(いい夫婦)などがあります。
また、その車が日産車ならメーカー名の23(日産)であったり、ヨーロッパ車で数字が車名の車、例えばポルシェ911やプジョー208、フィアット500などは車名をそのままナンバーにつけるという方も多いようです。
前の車のナンバーの数字をそのまま使う
中には前に乗っていた車のナンバーが気に入っているからと、その数字をそのまま引き継ぐという方もいるようです。確かに覚えやすいので、おすすめです。
風水やエンジェルナンバー
そのほかにも風水的に縁起の良いとされる数字、例えば15、24、31、32、52や、エンジェルナンバーを車のナンバープレートにつけたいという方もいるようです。
エンジェルナンバーとは、スピリチュアルにおいて「目に見えない存在(天使)からのメッセージ」とされている数字です。人がふだん目にする数字には意味があり、その数字はエンジェル、つまり天使からのメッセージだという考え方です。
エンジェルナンバーの考え方では、例えば「11」なら特別な力、「22」はバランスや調和、「33」はサポートと幸運といった意味をもっているとされています。
また、555、7777などのゾロ目や、1441、2112などのミラーナンバー、1155、3322 などのツインナンバーやキリが良い所謂キリ番ナンバーなどもエンジェルナンバーとされています。
ネットで検索すると、様々なエンジェルナンバーを調べることができますよ。また自分の誕生日から導き出されるエンジェルナンバーというのもあるそうです。それらを参考にしてみるのも面白いですね。
避けたい・避けるべきナンバーはある?
希望ナンバーは好きな数字をつけることができますが、だからといって何でもいいわけではありません。覚えやすいからと個人情報が含まれている数字をナンバーにつけることは絶対に避けるべきです。
暗証番号
絶対にやってはいけないのが重要な暗証番号をナンバーにすること。言うまでもありませんが、非常に危険です。その他、電話番号や部屋の番号など、個人的な情報につながる番号も絶対に避けるようにしましょう。
数字の「42」「49」は欠番だった
縁起の良い数字があれば縁起の悪い数字というものもあります。例えば「42(死に)」や「49(死苦)」です。これらの番号は、かつては希望ナンバーでも欠番でした。
しかし、今は希望ナンバーでつけることも可能になりました。かといってやはり縁起の良いものではないので、よほどその数字に個人的に思い入れがあるのでなければ避けたほうが無難です。
縁起の悪い数字
そのほかにも、死を連想させる「4」や、キリスト教で獣の数字とされる「666」などの数字もあまり好んで付ける人はいないようです。もちろんこれらの番号も希望ナンバーとしてつけることは可能です。
縁起の悪い語呂合わせ
縁起の悪い数字の語呂あわせも避けられる傾向があります。例えば「2943(憎しみ)」や、「4989(四苦八苦)」、「1818(いやいや)」、「5648(殺し屋)」などです。こういった縁起の悪い言葉となる数字の並びは避けたほうが無難でしょう。
もちろん希望ナンバーは個人の好みもあるため、あれが良い、これがダメなどの決まりはありません。とはいえ多くの方は安全運転につながるような縁起の良い数字を選ぶケースが多いようです。
まとめ
希望ナンバー制度が導入されて以降、好きな番号をマイカーのナンバーにつけたいという方は増えています。
ただし良番というのは限られているため、人気のナンバーはどうしても希望が集中してしまいます。そのため必ずしも希望するナンバーがつけられるわけではありません。
どうしても希望ナンバーを付けたいという場合は、「抽選対象希望番号」ははじめから避け、個人的な記念日などするのが良いかもしれません。さらに一つの組み合わせにこだわらず、いくつか候補を考えておくといいでしょう。
今回ご紹介した希望ナンバーのおける縁起の良い、悪い数字の組み合わせですが、これらあくまで一例です。また、どれも必ずしもNGな番号というわけではありません。数字の組み合わせの良し悪しは人それぞれ考え方があるため、つけたいナンバーの参考にしてくださいね。