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カーライフ

2022年7月5日 (2022年7月20日 更新)

なんだかカビ臭い?!車の湿気対策でカビ予防を!

なんだかカビ臭い?!車の湿気対策でカビ予防を!

梅雨は長雨のシーズンです。そのため気がつけば自宅のキッチンやバスルームにカビが生えていた、なんてこともありますよね。カビは美観を損ねるだけでなく、アレルギーや肺炎などの健康被害を及ぼすこともある厄介な存在です。

そして、カビは家の水回りだけでなく、車にも湿気がこもれば、フロアマットやシート、トランクやエアコンの内部がカビの温床になることもあるのです。一度カビが生えてしまうと取り除くのは大変なので、事前の対策が必要でしょう。

ではどうすればカビの発生は防げるのでしょう。また、もしカビが生えてしまったらどのように処置すればいいのでしょうか。この時期の悩み事、カビ対策について今回は解説します。

車にもカビは生えます!

車にもカビは生えます!

しばらく車に乗る機会がなく、久しぶりにマイカーに乗ってみたらカビ臭くなっていたという経験はありませんか。カビは湿気があれば、どんなところにも生えてきます。

例えば、密閉された車内は一度水分が閉じ込められると湿気がこもりやすく、特にフロアマットなどにはカビの餌になるゴミやホコリ、食べこぼしなどもあり、繁殖しやすい環境が整っています。そのため、しばらく換気することのなかった車内には、季節を問わずカビが繁殖しやすいです。

また、空気中には常にカビの胞子が浮遊しています。温度が5~35℃もあるとカビの胞子がインテリアやフロアマット、エアコンの内部などに付着して、栄養を吸収し、空気中の水分を利用してどんどん繁殖してしまうのです。

そのためカビの予防にはカビが繁殖しやすい時期に、しっかりとカビ予防を行い、定期的に換気をして湿気対策をすることが大切です。

車内にカビが生えやすい時期・場所は?

車内にカビが生えやすい時期・場所は?

車内でカビが繁殖しやすい場所とはどこでしょう。カビが繁殖するための条件は温度と湿度が適度に高く、カビの餌になるゴミやホコリ、食べこぼしなどの有機物があることです。

そして、これらの条件を満たしているのがカーエアコンの内部、フロアマットの中、そしてシートとトランクです。

カビが発生しやすい時期

日本は四季があり、季節ごとの温度や湿度の変動が激しいという特徴があります。ではカビが発生、繁殖しやすい季節とはいつでしょう。

梅雨の時期

特にカビが発生しやすい時期は、やはり梅雨の時期です。前述した適度に高い温度と湿度という条件が当てはまります。ただし、乾燥した冬場でも換気を怠っていれば、結露した水分が車内やエアコン内部にたまり、カビの原因となることもあるので注意が必要です。

カビが発生しやすい駐車場所

駐車環境によってもカビの発生しやすさは異なります。例えば、普段から日の光が当たらない立体駐車場や、風通しの良くないガレージの中、そして日が当たりにくいジメジメした駐車場などです。

こういった環境に普段から車を停めているという方は注意してください。特に車に乗る頻度が少なく、換気もあまりできていないという場合は特に気をつけなくてはいけません。

車内でカビが繁殖しやすい場所

車内でカビが発生しやすい場所は車種に関係なく、主に以下の場所が多い傾向にあります。

カーエアコン

エアコン内部はカビにとって非常に繁殖しやすい環境です。特に発生しやすいのは熱交換器と呼ばれるエバポレーターでしょう。エバポレーターは空気を冷却するために発生する熱、冷やした空気から出る凝結水の影響で湿度が高くなります。

加えて、エアコンの内部は換気がしにくいダッシュボードの中にあるため、滞留する空気とともにホコリやゴミが侵入しやすく、それらがカビの餌となってしまうのです。

フロアマット

フロアマットは、雨の日に濡れた靴底で踏みしめるため、特にカビ発生しやすい場所といえるでしょう。フロアマットは毛足の長いカーペットなので、ゴミやホコリ、水分を内部に吸収しやすいです。また、しっかり換気しないと常に湿った状態になってしまいます。

念入りに乾燥させないと表面だけでなく、裏側にもカビが発生してしまうこともあります。

座席・シート

内部に厚いクッション材を持つシートも湿気がこもりやすく、カビの繁殖環境になりやすい場所です。人の汗などの水分が吸収されたり、乗車時に飲み物をこぼしたりすることもあるでしょう。

また、雨の日は衣服についた雨粒や傘のしぶきがシートにかかることもあります。そういったシートに染み込んだ水分がカビの発生源になるというわけです。

トランク

トランクもカビの生えやすいポイントです。洗車用品やスポーツギア、キャンプ用品などを濡れたままトランクに積み込む方もいらっしゃるでしょう。そのような積載物の汚れがカビの餌をなり、水分によって湿気がこもってトランクのカーペットにカビが発生してしまう場合があります。

車内にカビが生えるとどうなる?

車内にカビが生えるとどうなる?

もし、気をつけていたのに車内にカビが発生してしまったらどうなるのでしょう。見た目が悪くなるのは当然ですが、それ以外のリスクはどのようなものがあるのでしょうか。

カビの嫌なニオイが発生する

カビが生えると車内がいわゆるカビ臭くなります。カビのニオイは不快感がありますし、車に酔いやすい方であれば、カビ臭さによって車酔いを起こしてしまうこともあるでしょう。仮に車酔いをしなくても、ニオイだけで同乗者に嫌がられてしまう可能性は高いです。

健康に影響を及ぼす可能性がある

カビの影響は気分が悪くなるだけではなく、健康にも影響を及ぼす可能性があります。カビが繁殖して車内に漂うカビ胞子の量が増えると、感染症やアレルギー、中毒などを引き起こす恐れがあるといわれています。特に呼吸器が弱い方は、カビには注意が必要でしょう。

業者のクリーニング代がかかる

カビが広範囲に繁殖してしまうと、その除去も簡単ではありません。地道にDIYで掃除をするという方法もありますが、エアコンの内部などは対処できない可能性があります。

そうなるとプロのクリーニング業者に依頼するほかなく、当然ですがクリーニング費用が必要になります。カビの規模によっては、高額なクリーニング代がかかってしまうかもしれません。

車種や業者によってクリーニング費用は変わってきますが、例えばエアコン内部のエバポレーターのカビ除去を依頼した場合で、25,000円~35,000円ほどかかるはずです。

加えて車内クリーニングでダニやカビの除菌まで依頼した場合も、車種によってはだいたい25,000円~50,000円はかかるでしょう。合わせると50,000円~85,000円くらいになり、かなりの出費が想定されます。

そのためプロによるクリーニングが必要になるまで放置はせず、なるべくカビを生やさないように掃除を行うことがおすすめです。もしもカビが発生してしまった場合は、早めに除去することが大切です。

カビを予防するには日頃から湿気対策をしよう

カビを予防するには日頃から湿気対策をしよう

カビは車内を清潔に保ち、湿気がこもらないようにすることで、ある程度発生を予防することが可能です。具体的には以下のようなことを意識すると効果的でしょう。

こまめに換気をする

カビは湿度の高い環境を好みます。車内の湿度をなるべく下げるために晴れた日を狙って定期的に換気をしましょう。湿度の低い乾燥した環境を保つことで、カビの繁殖を抑えることが可能です。

また、窓を開けてただ換気するだけでなく、フロアマットや余計な荷物、カバー類なども外し、車内全体の湿気を取り除くことが大切です。

フロアマットを洗ったらしっかり乾燥させる

土足で踏みしめるフロアマットは、特に汚れや湿気がたまりやすいポイントです。カビにとっては最高の繁殖場所なので、こまめに洗って清潔にしておきましょう。そして、洗ったあとはしっかり乾燥させるようにしてください。

少しでも水分が残っていると、カビが繁殖してしまう原因になるので、洗車の際は真っ先に洗って、完全に乾くまで天日干しをしましょう。くれぐれも半乾きの状態で車内に持ち込まないように注意してください。

カーエアコンを使う

カーエアコンを活用することも除湿に効果的です。梅雨や夏だけでなく、冬でもヒーター機能を使うと良いでしょう。エアコンを作動させるために「A/C」ボタンをオンにしておくと効果的です。

また、エアコンは外気導入で使うのが基本ですが、雨が降っていたり湿気がこもっている場合は、車内循環に切り替えるといいでしょう。湿度が高い空気の侵入を防ぎ、車内の湿度を効果的に下げることができます。

ただし、ある程度湿気が取れたら外気導入に切り替えてください。長時間、車内循環にしていると酸素が薄くなり、二酸化炭素が増えて車内環境が悪くなってしまいます。

乾燥剤(除湿剤)を置く

家庭用の湿度対策にも使われますが、車用の乾燥剤(除湿剤)や除湿器というものもあります。

使い捨てタイプと繰り返し使える除湿器がありますが、使い捨てのタンク型は車内でたまった水分が走行による振動などでこぼれる可能性があるので、繰り返し使える除湿器のほうが便利でしょう。

濡れているものを持ち込まない

当たり前のことですが、水分の多いもの、濡れた荷物などは極力車内に持ち込まないことも重要です。もし積み込まなくてはいけない場合は、密閉できるクーラーボックスなどの容器にいれてからトランクに積み込むといいでしょう。

カビ予防スプレーを活用する

抗菌効果を持つ薬剤を噴霧してカビの発生を抑える車用の防カビスプレーというものもあります。車内を換気した際に、フロアマットやシートカバーを外した状態でカビ予防のスプレーを吹きかけておくと良いでしょう。

生えてしまったカビの除去方法

生えてしまったカビの除去方法

もし車にカビが生えてしまったら、どう対処するのが良いのでしょう。ポイントごとのカビの除去方法をご紹介します。

カーエアコンの場合

車内でカビが繁殖しやすい場所の代表がカーエアコンの内部です。温度と湿度の高い空気を取り入れ、熱交換器で冷やす際に、空気中に含まれていた水分が水滴になるため水分がたまりやすいからです。ではエアコンの内部でカビが発生した場合はどうすれば良いのでしょうか。

フィルターを交換する

まずはエアコンフィルターを交換しましょう。フィルターはホコリなどの汚れをろ過するので、エアコン内部に水分がこもるとそれらを餌にカビが繁殖してしまいます。

エアコンフィルターは車種によって違いますが、多くの場合はグローブボックスの奥などに設置されています。場所がわからない場合は、車の説明書で確認しましょう。交換自体は簡単で、新しいフィルターもカー用品店やネット通販で入手可能です。

以前は掃除することで繰り返し使えるフィルターもありましたが、現在のカーエアコン用フィルターは使い捨てがほとんどです。年に一回は交換する習慣をつけておくのが良いでしょう。

クリーニング業者に依頼する

エアコンの内部で特にカビが発生しやすい場所がエバポレーター(熱交換器)です。取り入れた空気を冷やしているのがこのエバポレーターなので、どうしても水滴がたまりやすくカビが繁殖してしまいます。

ただし、エバポレーターはダッシュボードの奥底にあるため、DIYでクリーニングするのは正直なところ難しいでしょう。エバポレーターにカビが発生した場合はクリーニング業者に依頼することをおすすめします。

シートの場合

シートは取り外すこともできますが、簡単ではありません。そのため、シートに生えたカビの処理には、少々手間がかかるでしょう。

エタノールや酸素系の漂白剤で掃除する

エタノールや酸素系漂白剤を使うことで、シートのカビを除去することは可能です。ただし、シートの生地によっては色落ちする危険があるので、まずは目立たない場所でテストしてみてください。また、塩素系の漂白剤など強力なものはシートが色落ちしてしまう可能性が高いので、使わないほうが良いでしょう。

掃除のやり方は、エタノールや酸素系漂白剤を染み込ませた柔らかい布や、キッチンペーパーをカビの部分に当て、軽く叩くようにしてシートに染み込ませます。

しばらく放置してから、乾いた布や濡れた布で拭き取ります。カビがひどい場合は何度か繰り返しましょう。カビが取れたらドライヤーなどを使ってしっかり乾燥させます。水分を残したままだとカビがまた発生してしまうので気をつけてください。

広範囲、ひどい場合は業者に依頼する

ご紹介したようにある程度はDIYでカビ取りは可能です。しかしカビの状況がひどい場合は限界があります。

また、シートなどに染み付いたカビを下手に処理しようとすると、かえってカビによるシミや汚れが広がってしまう場合もあるので、自身での対応は難しいと感じたら専門の業者に依頼しましょう。

カビを完璧に処理し、再度カビが発生しないように換気や掃除を徹底するという習慣をつけるのがカビ対策として間違いありません。

心地よく乗るためのカビ予防・湿気対策

心地よく乗るためのカビ予防・湿気対策

車のメンテナンスをする際は、つい車の外装やパーツなどに意識が向いてしまいます。しかし、車内の掃除や点検なども重要なメンテナンスの1つです。特にカビや湿気対策は見落としてしまいがちな項目です。車を大切に乗っていきたい方は、今回ご紹介した対策をメインに、日頃から取り組んでみてはいかがでしょうか。

WRITER筆者

橋本 敏弘 (はしもと としひろ)株式会社ジョイカルジャパン マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニット所属

資格・免許
・普通自動車免許
・大型自動二輪免許
・二級自動車整備士(ガソリン・ディーゼル)
・自動車検査員
・自動車保険募集人
略歴・職歴
自動車整備専門学校卒業後、2級自動車整備士資格取得。千葉県某日産系ディーラーにて整備士として6年、営業として1年勤務。その後、コバック加盟店の地元自動車修理工場にて3年勤務。この期間中に自動車検査員資格も取得後、退社。そして、現在は株式会社ジョイカルジャパンにて新車業販部を経て、マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニットで活躍中。
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自動車整備の資格を活かし、販売のことから日頃のクルマのメンテナンスのことを中心に、幅広くみなさまへお伝えできたらと思っております。

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