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カーライフ

2023年3月22日 (2023年4月21日 更新)

車のスマートキーとは?メリット・デメリットや注意点を解説

車のスマートキーとは?メリット・デメリットや注意点を解説

スマートキーといえば今や軽自動車にも標準装備されるのが当たり前の装備となりつつあります。キーを持った状態でドアノブにタッチすれば、ドアの施錠や開錠ができ、さらに車にそのまま乗りこめばエンジンのスタートまでできてしまうとても便利なアイテムです。そのため一度使ってしまうと、もう元のキーには戻れないでしょう。

でも、慣れない方にとってはかえって使いにくいということもあるようです。また、スマートキーならではのトラブルなども一部では発生しているといいます。

最近ではスマートキーを装備した車を狙った「リレーアタック」という盗難方法を使った車両盗難事件も起きており便利でありながら、その仕組みが目に見えないためか、時にデメリットも生じてしまうそんなスマートキー。あらためてそのメリットやデメリット、使ううえでの注意点などについて詳しく解説します。

スマートキーとは?

スマートキーとは?

スマートキーはキーをポケットやバッグに入れた状態でドアノブに触れるだけで開錠や施錠が可能というアイテムです。キーに装備されたボタンを押す必要も、鍵穴にキーを差し込むことも不要でドアの施錠や開錠、さらにエンジンのスタートまでできてしまうというとても便利なものです。でもなぜ何の操作もせずに車に近づくだけでドアの開錠やエンジンのスタートができるのでしょうか。

スマートキーの仕組み

実はスマートキーと車体側の双方には、電波をやり取りする送受信機が備わっています。エンジンが停止した状態でもそれぞれが常に微弱な電波を送信し続けており、キーを持ったドライバーが車に近づくと、スマートキーと車は互いに電波を受信しあい、それぞれの電子IDを照合。そして暗号が合えばドアロックが解除となるのです。

そして車内に乗り込みスタートボタンを押せばエンジンがかかり発進することが可能となります。キーをキーシリンダーに差し込む必要もありません。電波によって高度に暗号化されたIDや情報をキーと車体でやりとりするため安全性が非常に高く、さらにスマートキーにイモビライザー機能も内蔵されていれば物理的なキーのようにコピーを作ることも困難なのです。

キーレスとの違いは?

いわゆるキーレスとスマートキーは何が違うのか。キーレスの場合はリモコンキーにあるボタンを押すことでドアロックの施錠や解錠ができるというものです。エンジンをかけるには車のキーシリンダーの鍵穴にキーを差し込み回転させなくてはいけません。あくまでドアロックの施錠と開錠に電波を使っているだけです。

ドライバー側での操作が必要なのがキーレスで、常にキーや車が電波を発信し続けドライバーが意識せずに車に近づくだけで勝手にIDを照合、施錠と開錠、エンジンスタートまで行えるのがスマートキーです。ようするにスマートキーはキーレスをさらに便利かつ高度に進化させたものと考えればいいでしょう。

スマートキーのメリット

スマートキーのメリット

スマートキーはとても便利なものですが、その代表的なメリットは以下のようなことでしょう。

ドアロック解除が簡単になる

最大のメリットは、ドアロックの施錠と開錠が簡単になり車の乗り降りが非常にスムーズになるということでしょう。車に乗るたびにキーを探さなくてもいいですしボタン操作も不要です。バックの中などにスマートキーを入れて持ち歩けばキーの存在を意識しなくても済みます。傘や買い物袋などで手が塞がっていてもスマートに解錠、施錠ができるのも大きなメリットです。

エンジン始動にカギが不要

施錠と開錠だけでなくエンジンの始動にも特にキーが必要ありません。ポケットやバッグの中にキーをしまっておき、そのまま乗り込んで車のスタートボタンを押すだけでエンジンがスタートします。いちいちキーシリンダーにキーを差し込むことも不要なので、エンジン始動のプロセスが簡略化できます。

カギを紛失しにくい

スマートキーならポケットやバッグからキーを出し入れする機会が減るのでキーを落とすなど紛失のリスクが減ります。また、スマートキー搭載車の場合、ドアに鍵穴がない車種もありピッキングなどによる車上荒らしや車両盗難などを防ぐ効果も期待できます。これもメリットでしょう。

スマートキーのデメリットや注意点

スマートキーのデメリットや注意点

防犯性の高いとされているスマートキーですが、じつは昨今、スマートキー搭載車を狙った「リレーアタック」と呼ばれる車両犯罪が増加しています。これはスマートキー特有のキーと車両双方から常に発信されている電波を利用した犯罪です。

このリレーアタックは、本来開かないはずのスマートキー装備車のドアロックを開錠し、エンジンを始動させて盗んでしまうというものです。スマートキー装備車にお乗りの場合、このリレーアタックには十分注意しなくてはいけません。

リレーアタックの被害に遭う可能性がある

ではリレーアタックとはどのような手口なのか。まず、自動車窃盗犯はスマートキーを搭載した最新の車に目を付け、そしてオーナーが車を降りるのを待ちます。

犯行は通常2人以上で行われます。犯人の一人がまず微弱な電波を発信しているスマートキーまで近づきます。それは車から離れた場所(例えばレストランなど)にいるスマートキーを持つ所有者に近づく場合もありますし、車が駐車されているのが自宅であったなら、スマートキーが置かれているだろう玄関先などに近づきます。

そして、スマートキーから発信されている電波を特殊な機器を使って受信します。さらに、受信した電波を特殊な装置で増幅したうえでその電波をターゲットの車の近くに待機した仲間の犯人に送信します。つまり電波をリレーするのです。だからリレーアタックと呼ばれています。

増幅されたスマートキーからの電波が本来は届くはずのない車の近くにまで送信されると車はキーを持った人間が近くにいると誤認識します。そしてドアを解錠してしまうのです。あとは車の近くにいる仲間の犯人が車に乗り込みエンジンを始動させて盗んでしまうというわけです。非常に悪質です。

これは、スマートキーの常に電波を発しているという特徴を悪用した犯罪です。最新の車ではこのリレーアタックを防ぐために手動でキーからの電波をオフにできるものもありますが、そういった機能がない場合でも物理的電波を遮断することでリレーアタック被害を防ぐことが可能です。

自宅などでは金属製の容器にキーを入れておくだけでも電波は遮断できます。また出先ならリレーアタックを防ぐための電波遮断ポーチなどの製品を使うのがおすすめです。電波遮断ポーチは100均などでも手に入るのでこういったものを使ってリレーアタック被害を防ぎましょう。

水没させると使えなくなるリスクがある

スマートキーは小さいですが、微弱な電波を常に発信している高度な電子機器です。そのため、誤って水没させてしまった場合、故障してしまう危険があります。通常の鍵であればそんなことはないのですが、電気機器であるが故のリスクです。

とはいえほとんどのスマートキーは簡易防水機能を持っているので水たまりに落とした程度なら問題ありません。しかし、ポケットに入れたまま洗濯してしまったなどという場合は水没となり故障してしまう可能性があります。もし水没によりうまく機能が働かなくなったらディーラーなどに持ち込み点検してもらいましょう。

万が一スマートキーが使えなくなっても、スマートキーには通常メカニカルキーが内蔵されているのでそちらを使えばドアを開錠することが可能です。またスマートキーを車のエンジンスタートボタンに接触させながらボタンをプッシュすることでエンジンの始動も可能です。

スペアキーの作製が高額

スマートキーのスペアキーはとても高額であるというのもリスクかもしれません。高いだけでなく注文してから手元に届くまで時間もかかります。

車種によって金額は違いますが、イモビライザーも内蔵されているようなものならその価格はだいたい正規品で15,000円から50,000円ほどになるようです。鍵の専門店にスペアキーの製作を注文した場合はさらに高額で相場は40,000円~100,000円ほど。そんなに高価だと安易になくすことはできません。管理にはくれぐれも注意してください。

スマートキーに関するよくある質問

スマートキーに関するよくある質問

スマートキーは後付けできる?

スマートキーの後付けですが、車種によってはその自動車メーカー純正のパーツが用意され後付けが出来る場合もあります。また、車に集中ドアロック機能やドアロックモーターがついているなら市販のスマートキーキットを使用することで取り付けることは可能です。市販のキットは2~3万円ほど。取り付け工賃を含めると4~5万円ほどで後付けすることができます。ただしエンジンスタートは通常のキーを使うことになります。

スマートキーの電池交換の頻度は?

スマートキーの電池の寿命はあまり長くありません。理由はスマートキーが常に微弱な電波を発信し続けているからです。使用頻度や管理状況によって変わってきますが、だいたい1~2年が寿命の目安と考えておけばいいでしょう。もちろんそれ以上使えるケースもあります。

スマートキーによってはボタンを押すことで電池残量を確認できるものもありますし、車のメーターに電池が減っていることを表示してくれるものもあります。電池の交換方法はキーの種類によって違いますが、車の取扱説明書に必ず記載されているのでそちらを確認してみてください。自信がない場合はディーラーに交換を依頼しましょう。

スマートキーが反応しないときはどうすればよい?

スマートキーが反応しない場合、まずはスマートキーの保管場所を確認します。スマートフォンとスマートキーを同じポケットに入れていませんか。電波障害がおきてスマートキーが反応しないことがあります。スマートフォンをスマートキーから1mほど離して再度ドアの開錠を試しましょう。

また、スマートキーは前述のように電池の寿命があまり長くないので、電池の電圧が下がって突然反応しなくなることがあります。そういった場合はスマートキーのメカニカルキーでドアの開錠を行いましょう。下記URLのようにエンジンの始動も可能です。

https://faq.toyota.jp/faq/show/161?site_domain=default

また車がバッテリー上がりを起こした場合も、車側から電波が正常に発信されずスマートキーが反応しないことがあります。他車から電気を分けてもらうか、ジャンプスターターなどで車のバッテリー上がりを解消して再度試しましょう。

まとめ

まとめ

スマートキーシステムがどのような仕組みなのか、どんなメリットやデメリットがあるのか理解できたでしょうか。スマートキーは使い慣れるととても便利な装備ですが、紹介したようにスマートキーならではの特徴を悪用した車両盗難が増加しつつあるので、利用者は防犯に関しては特に注意が必要です。

また、スマートキーの電池の寿命は思いのほか短いので、あらかじめ車の説明書などで交換方法を把握しておき、予備の電池をグローブボックスなどに常備しておくなどの対策をしておいた方がいいかもしれません。ディーラーでも電池交換を依頼することはできますが、電池交換だけで数千円など結構な工賃が請求されることもあるので自分で交換するのが正解でしょう。

WRITER筆者

飯野 貢司 (いいの こうじ)株式会社ジョイカルジャパン リアル事業部 U-CARSELECT4号草加店 店長

資格・免許
・大型自動車第一種運転免許
・自動車牽引免許
略歴・職歴
TAXジャンボ蓮田店にて中古車販売事業に7年携わる。その後株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社、2年の店舗勤務を経て、本社での新車事業、法人営業、新規企画など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在は株式会社ジョイカルジャパンの新車事業部を経てマーケティング本部商品開発ユニットに配属。
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