最近のクルマの多くに標準装備されているアイドリングストップ機能。その目的は燃費の向上や、環境への配慮ですが、自動車の税制優遇措置もあって今や必要不可欠の機能ともされています。
しかし、アイドリングストップが当たり前になりつつある中、アイドリングストップはかえって経済的でなく、またその挙動を好ましく思わないドライバーも増えています。実際のところアイドリングストップは効果があるのか、またメリットばかりでなくどんな問題があるのか解説していきます。
INDEX目次
アイドリングストップとは?
アイドリングストップとは、その名の通り、特定の条件下で自動的にエンジンを停止させ、無駄なアイドリングを極力減らしてくれるという機能です。信号待ちなどで一時停車したときなどに、自動的にエンジンがストップし、ブレーキを緩めるなどの動きを認識すると、自動的にエンジンが再始動します。
多くの車種は0.3秒から0.4秒でエンジンが再稼働するスタートアシスト機能やハンドルを動かすだけでエンジンが再稼働するハンドルアシスト機能などの機能も搭載されているので、再始動時のタイムラグはほとんど気になりません。
さらに、坂道などではエンジンを切った状態でも後退しないように、ブレーキアシスト機能が働いてくれる車もあります。そのためアイドリングストップ機能が働いていてもドライバーはさほどストレスを感じることはありません。
アイドリングストップのメリット
コストがかかるのにもかかわらず、アイドリングストップが多くの車種に搭載されている理由はもちろんメリットがあるからです。そのメリットとは主に以下のようなことです。
燃費を節約できる
最大のメリットは燃費を節約できることです。無駄なアイドリングを減らしてくれるので、赤信号などの停車中には燃料が消費されません。その分燃費を節約することができます。
普通乗用車が10分間アイドリングすると、環境省によればその燃料消費量は0.15L~0.2Lになるとのこと。つまり、毎日30分アイドリングストップをすると、年間で約150Lの燃料を節約できるということになります。
現在のガソリン価格はレギュラーで160円ほど(2022年12月現在)ですから、年間で160円×150L=約24,000円の燃料代が節約できるということになります。あくまで試算上ですがこれはばかにならない数字でしょう。
排出ガスを削減できる
また、無駄なアイドリングをやめるということは、エンジンがアイドリング中の排気ガスの排出がその間とまることになります。環境省によるとアイドリング10分間あたりの二酸化炭素の排出量は90グラム。結果それを減らせるというわけです。
例えば、東京都内を走る車が毎日アイドリングストップを10分間行うと、二酸化炭素の削減量を年間約13万トンも削減できるといいます。二酸化炭素は地球温暖化の原因となっているので、それが削減できるというのは人の暮らしにも環境にも大きなメリットになります。
アイドリングストップのデメリット
このようにメリットの多いアイドリングストップ機能ですが、近年、そのデメリットも取りざたされています。それが以下のような問題です。
バッテリーへの負荷がかかる
アイドリングストップはエンジンの停止と始動を繰り返すので、その分バッテリーへの負担が大きくなります。特に渋滞時は停車と発進を頻繁に繰り返すことになるので、バッテリーの消耗がより激しくなり、バッテリーそのものの寿命を縮めてしまうのです。
アイドリングストップ対応の専用のバッテリーは、通常のバッテリーよりも1.5倍から2倍ほど高価です。交換のかかる費用もその分大きくなり、そのコストは決してばかになりません。
エアコンが停止する
ガソリンエンジン車の多くは、エアコンのコンプレッサーの駆動にエンジンの力を利用しています。アイドリングストップ機能が働くとその間コンプレッサーが動かずエアコンの冷却機能が止まり送風だけになってしまう車もあります。
ハイブリッドカーなどは、電動コンプレッサーを搭載し、アイドリングストップ中でもエアコンが効く車もありますが、ガソリンエンジン車ではアイドリングストップ時、エアコンがほとんど効かなくなってしまう車もあります。気温の高い真夏に渋滞路でエアコンが効かないということはとてもではないですが耐えられません。これは大きなデメリットでしょう。
アイドリングストップが機能しないときはどうすればいい?
時にじゃまに感じることもあるアイドリングストップ機能ですが、作動してほしい時になぜかアイドリングストップ機能が働かないということもあります。おそらく、なんらかの原因で、その車のアイドリングストップ作動条件が満たされていないのでしょう。
アイドリングストップの作動条件は、オイルや冷却水の温度、バッテリーの充電量や、ドアやボンネットの開閉などメーカーや車種によって違います。いずれかが条件を満たしていないとアイドリングストップ機能が働かないのです。こういった条件は多数あるので車の説明書や、自動車メーカーのインフォメーションなどをチェックしてみましょう。
もし、アイドリングストップの作動条件をちゃんと満たしているのに、アイドリングストップが機能しない場合はバッテリーの消耗や不具合が考えられます。その場合はディーラーや修理工場などに車を持ち込み、点検を受け、必要であればバッテリー交換を行ってください。
アイドリングストップをキャンセルする方法はある?
上記のようなアイドリングストップのデメリットが気になる場合は、アイドリングストップ機能をキャンセルすることも可能です。アイドリングストップ機能をキャンセルする方法として簡単なのがアイドリングストップ解除ボタンを押すことです。このボタンはアイドリングストップ機能搭載車なら必ずあるのでそちらを押してください。
ただしキャンセルをしても一度エンジンを切ってしまうと、自動的に再びアイドリングストップ機能が作動してしまうのでその都度キャンセルボタンを押す必要があります。
常にアイドリングストップ機能を停止しておきたい、という場合は、市販のアイドリングストップキャンセラーを使用するという方法があります。こちらはアイドリングストップ機能をキャンセルするための専用の機器で、こちらを使えば、エンジンをかけるたびにキャンセルボタンを押す必要はありません。
また、アイドリングストップ機能を復活させることも簡単に行えます。アイドリングストップキャンセラーはネット通販などで入手可能で、価格は数千円程度。取り付けも簡単です。
アイドリングストップ機能が非搭載の車もある
アイドリングストップ機能のデメリットが知られはじめ、アイドリングストップ機能に不満を持つ方が増えてきたこともあって、最近はアイドリングストップ機能を搭載しない新車も増えてきました。
例えばトヨタのヤリスやカローラスポーツなどです。今まで、けん引役として積極的にアイドリングストップ機能を採用してきたトヨタが、ここにきてアイドリングストップ機能を搭載しない新型車を投入しているというのはなかなか興味深いところです。
低燃費車も多数ご用意!3年ごとに新車の乗れるNORIDOKIを利用しよう!
アイドリングストップ機能に関して、近年トータルのコスパ的に本当に節約になるのか、効果的なのか議論され始めていますが、燃費に関してはメリットがあるのは間違いありません。
燃料費が高騰している今、できるだけ燃費の良い車を選び、節約したいと考えるのは当然のことです。でも、もし車のかかる費用を燃料費以外でも少しでも抑えたいと考えるなら、燃費の良い車を選ぶだけでなく、車の利用方法も考え直してみてはいかがでしょう。
例えば新しい車の利用方法として、その経済的なメリットから、年々利用者が増加しているカーリースを使ってみるというのはいかがでしょう。オススメは、ジョイカルのカーリース「NORIDOKI」です。
「NORIDOKI」は頭金不要、新車を購入してから3年後に訪れる車検のタイミングで乗り換えできるカーリースです。3年単位のカーリースなので車検費用も必要ありません!つまり、その分の費用が節約できます。
また、3年ごとに、最新スペックのより燃費に優れた新車に乗り換えることもできるというのは大きな魅力といえるでしょう。最新のアイドリングストップ機能を搭載した車を選ぶこともできますし、さらに、アイドリングストップ機能を搭載しない車種も選べるので、アイドリングストップ機能が好きではないという方はそちらを選ぶことも可能です。
「NORIDOKI」は最新スペックの新車が選べる3年ごとのカーリースで、アイドリングストップ機能の有無や、最新のアイドリングストップ機能を搭載した車など、好きな車を選んでご利用できます。
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まとめ
燃費の向上と、環境への負荷を減らす効果が期待できるとして、今や、軽自動車から大型SUVまで当たり前のように新車に装備されているアイドリングストップ機能。確かに効果はあるのですが、一方、バッテリーの消耗や運転時のストレスなどが問題視され始めています。
そんなアイドリングストップ機能について今回はご紹介しましたが、肝心なのはどのように使うかです。渋滞時や混雑時必要のない時にはキャンセルするなど賢く使いわけて、アイドリングストップ機能をうまく活用してみてください。