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車選び

2022年10月7日 (2022年10月25日 更新)

【主要10社】国産車メーカーの特徴を比較して車選びの参考にしよう!

【主要10社】国産車メーカーの特徴を比較して車選びの参考にしよう!

自国に自動車メーカーを持たない先進国も珍しくない中、グローバル市場に広く展開している、大手といえる自動車メーカーが10社以上もある日本はとても特異な国といえます。

そんな国産車メーカーですが、それぞれの違いについてすべて把握されている方はいるでしょうか。各メーカーが生産する車種や、それらのメーカーの特徴を理解していれば車の購入の際にも一つの指針になるのではないでしょうか。

そこで今回は、知っているようで意外に理解していない国産自動車メーカーの違いや特徴についてあらためてご紹介します。

【主要10社】国産車メーカーの特徴をご紹介

現在日本における主要自動車メーカーは約10社です。他にも光岡自動車などの小規模なメーカーもありますが、大手自動車メーカーはおよそ以下の10社になります。

メーカーそれぞれが取り扱う車種ラインナップには違いもありますし、それぞれに特徴もあります。ただし、最近ではOEM(他社で製造された製品を自社ブランドで売ること)で同じ車を複数のメーカー(ブランド)から、名前を変えて売られているものもあります。

ここからは、日本の自動車メーカーのうち主要な10社の主な特徴についてご紹介します。

1.TOYOTA(トヨタ)

1.TOYOTA(トヨタ)
出典:toyota.jp/harrier

トヨタは日本最大手の自動車メーカーです。ダイハツ工業や日野自動車の親会社であり、またSUBARUの筆頭株主でもあります。

軽自動車から高級車まで豊富なラインナップをそろえ、商用車や軽自動車などまで幅広く展開しています。ハイブリッド技術の先駆者であり、また近年はPHVやFCV、水素エンジンなどといった最先端の自動車技術でも世界をリードしています。

代表車は「クラウン」、「プリウス」、「ハリアー」、「カローラ」などです。 トヨタブランドとは別に、高級車ブランドとして「レクサス」を国内外に展開しています。

特徴としては、トヨタ車は信頼性が高く、またハイブリッドかーやPHVなど燃費性能に優れた車種を幅広くそろえていることでしょう。さらに、販売網も幅広く、アフターサービスにも優れているとされています。

2.DAIHATSU(ダイハツ)

2.DAIHATSU(ダイハツ)
出典:daihatsu.co.jp/lineup/tanto

軽自動車を中心にコンパクトカーや商用車など経済性に優れた車種をそろえているのがダイハツです。2021年度の軽自動車販売台数では国内シェアNo.1を実現しています。

日本のメーカーとしては最も古い歴史を持っていますが、1998年にトヨタがダイハツの株式を51.2%取得したことで、現在はトヨタの連結子会社となっています。

代表車は「ムーブ」、「タント」、「コペン」といった軽自動車で、普通自動車としては「ロッキー」や「トール」などがあります。同じグループのトヨタやスバルに軽自動車をOEM社として供給もしています。

特徴としてはSUVからセダン、ハイトワゴン、商用車まで軽自動車のラインナップが豊富なこと。また、比較的低価格で経済性に優れていることなどです。

3.HINO(ヒノ)

HINO(日野)はトラックやバスといった商用車を製造販売する自動車メーカーとして知られています。かつては自社ブランドの乗用車などもありましたが、現在は商用車のみとなっています。

HINOはトヨタ自動車の連結子会社でありトヨタブランドの「ランドクルーザー プラド」や「ダイナ」などの生産も行っています。

代表車はトラックの「レンジャー」、「デュトロ」。路線バスの「ブルーリボン」、「レインボー」などです。

特徴はトラックやバスなどの大型商用車に特化していること。ディーゼルエンジン技術に優れていることでしょう。「いすゞ」はライバルですが2004年に合弁会社「ジェイ・ バス」を設立。燃料電池バスやハイブリッドバスなど環境に優れたバスを製造しています。

4.NISSAN(ニッサン)

4.NISSAN(ニッサン)
出典:nissan.co.jp/vehicles/new/note

「ニッサン」は、トヨタやホンダなどと並ぶ国内の大手自動車メーカーです。軽自動車からコンパクトカー、SUV、大型セダンなどといった幅広いラインナップをそろえています。

かつては「技術の日産」、販売の「トヨタ」などと言われ、国内自動車メーカーとして屈指の技術力を誇り、モータースポーツでも数々の輝かしい結果を残しています。

また、その優れた技術力の一端として、自動運転技術である「プロパイロット」をいち早く実現し、現行の車種に幅広く搭載しています。

現在はフランスの自動車製造大手であるルノーと、三菱自動車によるアライアンス関係にあり、互いにOEM車の供給などを行っています。北米マーケットでは高級車ブランド「インフィニティ」なども展開しています。

代表車は「ノート」、「セレナ」、「エクストレイル」、「マーチ」などです。また、「GT-R」や「フェアレディZ」といった、本格派のスポーツカーをラインナップしているのも日産の個性といえるでしょう。

その他の特徴としては軽自動車から高級セダンまで幅広いラインナップをそろえていること。自動運転技術である「プロパイロット」を持っていること。さらに、電気自動車の開発にも積極的で、「リーフ」や「SAKURA」といった車種をいち早くラインナップしたことでしょう。

5.SUZUKI(スズキ)

5.SUZUKI(スズキ)
出典:suzuki.co.jp/car/alto

主に軽自動車や小型車を中心にラインナップしている自動車メーカーが「スズキ」です。自動車だけでなくオートバイの世界的なメーカーとしても知られています。

新機軸の軽自動車を次々と投入し軽自動車市場におけるリーディングブランドとも言える存在です。中でも軽ハイトワゴンの「ワゴンR」は一世を風靡し、登場後から瞬く間に軽自動車マーケットの主役に躍り出ました。

軽自動車は他のメーカーにも積極的にOEM車として供給しており、ニッサンや三菱自動車に軽商用車のエブリィを供給しているほか、マツダがラインナップする全ての軽自動車もスズキがOEM供給しています。

代表車は「ワゴンR」、「アルト」、「スペーシア」、「ジムニー」など。「スイフト」や「ソリオ」、「エスクード」などの普通車もラインナップしていますがその数は多くありません。

特徴としては軽自動車を幅広くそろえていること。ジムニーやスイフトといった個性的な車をラインナップしていることです。また、正規ディーラー以外に「副代理店」や「業販店」というサブディーラーが存在し、町の自動車整備工場や中古車販売店などで幅広く販売されているのも特徴でしょう。

6.HONDA(ホンダ)

6.HONDA(ホンダ)
出典:honda.co.jp/VEZEL

トヨタやニッサンと並ぶ大手国産自動車メーカーが「ホンダ」です。オートバイ分野でも有名でオートバイの販売台数、売上高は世界首位となっています。メーカー誕生当初から積極的にモータースポーツに参加しており、F1やモトGPなどでは、数々の輝かしい結果を残しています。

レース分野からのフィードバックを生かした高性能エンジンがホンダの強みで、NSXやシビックタイプRなど量産車ながら世界のスポーツカーメーカーと堂々と渡り合える性能を持つスポーツカーを、数多く生み出しています。

代表車は「ステップワゴン」、「ヴェゼル」、「シビック」、「N-BOX」などです。特徴としてはスポーティな走りが自慢のモデルを得意としていること。しかし、近年はミニバンやSUV、軽自動車のスーパーハイトワゴンなどファミリー向けのモデルがより充実しています。

ハイブリッドカーに積極的なもの特徴で、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」は駆動用と発電用、2つのモーターを組み合わせて、走行状況によって自動でモーターとエンジンの駆動力を振り分けることで優れた燃費を実現しています。

7.MAZDA(マツダ)

7.MAZDA(マツダ)
出典:mazda.co.jp/cars/cx-5

マツダといえば世界で唯一量産型ロータリーエンジンを実用化した自動車メーカーとして知られています。またRX-7やロードスターといったスポーティカーの人気が高く、国産自動車メーカーでも特にハンドリングなどにこだわりを持つなど個性の強いブランドと言われています。

しかし、現在は路線を変更し、ラインナップはCXシリーズなどのクロスオーバーSUVに特化。また、ブランドイメージの高級化も図っており、高級車の証である直列6気筒エンジンを新規開発するなど独自のポジションを築いています。

代表車は「CX-5」、「CX-5」、「CX-60」などのSUV車や、「ロードスター」、「マツダ6」、「マツダ3」など。ミニバンをラインナップに持たないのは他社にはないポイントといえるでしょう。

特徴としては他社では確実に減っているディーゼルエンジン車を幅広く設定していることです。低燃費かつ、ディーゼルエンジンらしいトルクフルな走りが特定のファンの心をつかんでいます。

8.SUBARU(スバル)

8.SUBARU(スバル)
出典:subaru.jp/forester/forester

乗用車に4WDをいち早く取り入れるなど、「スバル」は4WDを得意としている自動車メーカーとして知られています。スバルの4WD車は、フルタイム4WDの本格的なメカニズムを持ち悪路や雪道に非常に強いことが世界的に評価もされています。また、WRCなどラリーの世界でも活躍し、かつては世界一も獲得しています。

他社にはない特徴としては、水平対向エンジンを採用していること。自社生産の乗用モデルはすべてこの水平対向エンジンを搭載しており、中でも2ドアクーペの「BRZ」は、低重心かつ、スポーティなハンドリングが大きな魅力となっています。

代表車は「レガシィアウトバック」、「レヴォーグ」、「インプレッサ」、「フォレスター」など。かつては自社生産の軽自動車があり、独特のRRという駆動方式が高い評価を得ていましたが、現在はスバルの軽自動車はダイハツからのOEM車となっています。

その他の特徴としては、ハイパワーなターボ車が多いということ。また「BRZ」をはじめとしたハンドリングに優れた車種も多く、そのスポーティな走りがいわゆるスバリストの心をつかんでいます。トヨタ「86」はスバルが生産しており「BRZ」の兄弟モデルです。

9.MITSUBISHI(ミツビシ)

かつてはパジェロやランサーターボのような高性能な4WDモデルが大人気を博し、モータースポーツ、特にラリーの世界ではWRCやパリダカールラリーなどで数々の記録を打ち立てて技術に優れた自動車メーカーとして知られていました。

しかし、現在はかつての人気モデルをラインナップから外し、「アウトランダーPHEV」や「エクリプスクロスPHEV」、「EKクロスEV」といったプラグインハイブリッドやBEVなど電気自動車に力を入れています。

ニッサン自動車やルノーとはアライアンス関係にあり、ニッサンとは軽自動車の共同開発を行っています。「EKクロスEV」はニッサン「SAKURA」の兄弟車です。その他ラインナップはSUVがメインで、その他乗用モデルとしては「デリカD:5」、「ミラージュ」などを設定しています。

特徴としてはPHEVやBEVの開発に積極的で優れた技術を持っていること。また4WD技術も非常に高いことでしょう。ただしディーラー網はあまり大きくなく、アフターサービスなどの面では多少不安なところがあります。

10.ISUZU(いすゞ)

トラックやバスといった商用車の専業メーカーが「いすゞ」です。かつては「117クーペ」や「ベレット」、「ジェミニ」などといった優れた乗用車をラインナップしていましたが現在国内市場おいては乗用車を扱っていません。

代表車はトラックの「エルフ」、「フォワード」、「GIGA」。バスでは、「エルガ」など。

特徴してはディーゼルエンジンの技術に優れており中型や大型のトラックやバスのラインナップが充実していること。かつてはライバルだった日野自動車とは、2004年に合弁会社「ジェイ・ バス」を設立。燃料電池バスやハイブリッドバスなど環境に優れたバスを製造しています。

国産車メーカーから車を選ぶときのポイント

国産車メーカーから車を選ぶときのポイント

車を購入するとなった場合、たくさんある自動車メーカーのラインナップから、一台を選ぶのは簡単ではありません。しかし上記のような各自動車メーカーの個性や特徴をつかめば、車種選びのヒントになるのではないでしょうか。

自動車メーカーが持つ、それぞれのこだわりに共鳴できれば、きっとそのメーカーのラインナップにあなた好みの一台があるはずです。

メーカーの特徴を把握する

まずは各自動車メーカーそれぞれの特徴を把握しましょう。特徴を理解していれば車選びのヒントになるはずです。例えば燃費や環境性能にこだわりを持つメーカーもありますし、走りに特化した車を多くラインナップするメーカーもあります。

また、個性的で魅力的なデザインの車種が豊富なメーカー、走行性能に優れたメカニズムが自慢のメーカーなどもあります。あなたが車選びでこだわりたいポイントはなんでしょう。

それぞれのメーカーの特徴を比べてみることで自分のこだわりにマッチした好みに合う車種を多くラインナップするメーカーがきっと見つかるはずです。そこから自分なりの一台を探してみるというのもいいでしょう。

希望する車のタイプからメーカーを絞り込む

希望するタイプの車を先決めてから、メーカーを絞り込むという方法もあります。コンパクトカー、やSUVなどは各社ともラインナップしていますが、ミニバンやセダン、クーペなどは特定のメーカーにしかラインナップはありません。好みのタイプを決めるとおのずとメーカーも絞られていくでしょう。

まとめ

まとめ

今回は、国産自動車メーカーのそれぞれの特徴についてご紹介しました。日本は、小さな国ながら国内に10社以上もの自動車メーカーを擁する珍しい国です。そしてそれぞれの自動車メーカーが個性を持ち、数々の魅力的な車種をラインナップしています。

もちろん同じタイプの車を製造しているメーカーも少なくありませんが、それぞれの車種をよく調べてみると、同じように見えてメカニズムなどにもメーカー独自のこだわりや特徴があり、それが個性や魅力につながっています。

車選びの際、特定の車種だけに注目しがちですが、その車を製造する自動車メーカーならではの特徴やこだわりにも是非注目してみてください。その車、そしてその車を製造する自動車メーカーの魅力がさらに際立ってくるはずです。

WRITER筆者

飯野 貢司 (いいの こうじ)株式会社ジョイカルジャパン リアル事業部 U-CARSELECT4号草加店 店長

資格・免許
・大型自動車第一種運転免許
・自動車牽引免許
略歴・職歴
TAXジャンボ蓮田店にて中古車販売事業に7年携わる。その後株式会社ガリバーインターナショナル(現:株式会社IDOM)に入社、2年の店舗勤務を経て、本社での新車事業、法人営業、新規企画など様々な分野に携わり合計19年間勤務。現在は株式会社ジョイカルジャパンの新車事業部を経てマーケティング本部商品開発ユニットに配属。
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長年の経験から、自動車に関する知識やアドバイスも行います。試乗レポートなども今後は展開していく予定です。お楽しみに。

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