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カーライフ

2021年12月23日 (2022年5月20日 更新)

車の全損とはどんな状態?全損の基準について解説

車の全損とはどんな状態?全損の基準について解説

車を運転していると、注意をしていても事故が起こってしまう可能性は否めません。事故によっては車が全損となることもあります。しかし、どのような状態になれば全損扱いとなるのでしょうか。また、車が全損となった場合、自動車保険でどこまでカバーできるのか気になります。

今回は、車の全損とはどのような状態をいうのか?全損の基準について解説していきます。

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車の全損の状態・基準とは

車の全損の状態・基準とは

車が全損と判定するには、車の状態と一定の基準があります。車の状態や一定の基準ニ基づき物理的全損と経済的全損に分けられているのです。

それでは、物理的損傷と経済的損傷について見ていきます。

物理的全損とは

物理的全損とは、事故により車が修理不可な状態まで損害を受けてしまった場合のことをいいます。「事故に遭って車が全損となった」と聞けば、物理的全損と捉えている人が大半です。物理的な損害を被っているため殆どの車が解体となります。

 経済的全損とは

経済的全損とは、損害を受けた車両に対して、現時点の車価よりも修理費用が高い場合の損害を指します。たとえば、時価50万円の車が事故に遭って損傷しました。車の修理費用は、120万円かかると見積もりが出た場合「修理をするより、車を買い直した方が安くなる」ということになります。そして最終的には経済的全損として扱われるのです。

盗難被害に遭った場合も全損となる

物理的全損や経済的全損以外にも全損となるケースに盗難被害があります。盗難は車そのものがなくなった状態なので全損として扱われます。

全損した車はどうなる?

全損した車はどうなる?

全損となった車をどうするのかを最終的に決めるのは車の所有者です。しかし、所有者が全損した車の動向によっては所有者が変わる場合もあるので注意が必要です。 それでは、全損した車をその後、どのようにすれば良いのか見ていきます。

廃車にする

物理的全損の場合、車を走行させることは不可能なので廃車にします。最寄りの陸運局や検査協会で廃車の手続きを行ってから解体業者へ車の解体を依頼するのが一般的な手続き方法です。

修理する

経済的全損の場合、修理をすれば再び乗ることは可能ですが、年式の低い車は現時点での車両価格と修理費用が比例していないという点から保険会社からは全損扱いとなります。そのため、費用がかかっても修理をしたい場合には自費で修理するという選択となります。

全損した車を乗り続けることは可能?

全損と判断された車に乗ることは可能です。但し、保険を適用した場合は保険会社に所有権が移り、車の所有者が保険会社になれば、勝手に修理をすることはできません。修理し、乗車したい時は保険を使わず、自費で修理しましょう。

車の全損に利用できる保険や特約は?

車の全損に利用できる保険や特約は?

車が全損となれば、廃車や自費で修理をするといった選択肢しかないと考えます。しかし、自動車保険の加入内容次第では補償や特約が適用できます。

単独事故の場合

単独事故で車が全損となっても、車両保険の一般条件に加入していれば、車両保険で設定している金額が支払われます。また、車が自家用車の場合、満期日が契約した車の初度登録(初度検査)年月から61か月以内であれば、車両新価保険特約が付帯できます。仮に、付帯している車が車価の半分以上の損傷を受けた時には、新車に乗り換えることが可能です。

相手がいる場合

相手(車)がいる場合は、一般条件よりスマートな車両保険である車対車でも対応が可能です。過失割合によって相手からの対物保険から修理費用が支払われます。また、相手が対物超過特約に加入している場合は全損額の50万円まで修理費用を賄って貰えるため、経済的全損をカバーすることが可能です。

車両保険を利用する際の注意点

例えば、車同士の事故で全損となっても自分の車が50万円の車両保険に加入していれば、50万円は保険金で賄えます。また、次の車を購入するための諸費用をカバーしてくれる車両全損時諸費用特約を付帯していれば、保険金が加算されるので車両保険に加入しておくと安心です。しかし、保険に加入しているからといって簡単に利用すると後悔するケースもあります。

それでは、車両保険を利用する際、どのような点に注意すれば良いのか挙げていきます。

車の所有権を失う

全損となった車に対し車両保険を利用すると、車の所有権が保険会社に移行します。所有権が移行すればその後、車の動向は保険会社が決めるため、修理をして乗りたくても修理をすることはできません。

車両保険で補償されないケースもある

車両保険は、ドライバーに重大な過失責任がある場合や地震により車が全損になった場合、原則として車両保険による補償が受けられないことがあります。しかし、最近では地震で車が全損となった場合でも、特約を付帯していれば補償が受けられる損保会社も出てきました。

等級が下がる

自動車保険の等級とは、保険料の割増引率を定めるための区分のことです。1年間保険を使わなければ1等級上がります。しかし、1年に1度でも保険を使うと3等級下がるため、保険料が高くなるのです。

車を買い替えたいけど補償費用がだけでは足りないとき

全損になった車が車両保険に加入していれば、補償はあります。しかし、新車を購入するとなれば補償だけでは購入費用は賄えません。

補償費用だけで足りない時には、下記の方法が有効的です。

中古車を検討する

中古車は、新車より安い傾向があります。また、諸経費も新車より安く抑えられるため、総額は安くなります。

カーリースを検討する

中古車ではなく、新車に乗りたい人にとって最適な乗り方がカーリースです。カーリースは、新車をリース会社に購入して貰い、月々定額のリース料を支払えば一定期間新車に乗ることができます。リース料には車検や自動車税などの維持費も含まれるため、維持費の貯蓄をしておく必要もありません。

新車の購入費用が足りないけれど新車に乗りたい場合は、カーリースという方法でコストを抑えることが可能です。

まとめ

まとめ

今回は、車の全損とはどんな状態をいうのか、全損の基準について解説してきました。

車の全損には物理的全損と経済的全損があります。車両保険に加入していれば、物理的全損であっても経済的全損であっても補償は受けられます。例えば、事故の相手がいる場合、対物保険で相手からの補償も受けられます。さらに、特約の付帯により手厚い補償も受けられますが、保険を利用すれば保険料は高くなります。仮に、保険を利用して新車の購入を検討しても補償だけでは賄えないケースが大半です。

全損により新車を検討しているのであれば、購入以外にカーリースも検討してみることをおすすめします。

WRITER筆者

橋本 敏弘 (はしもと としひろ)株式会社ジョイカルジャパン マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニット所属

資格・免許
・普通自動車免許
・大型自動二輪免許
・二級自動車整備士(ガソリン・ディーゼル)
・自動車検査員
・自動車保険募集人
略歴・職歴
自動車整備専門学校卒業後、2級自動車整備士資格取得。千葉県某日産系ディーラーにて整備士として6年、営業として1年勤務。その後、コバック加盟店の地元自動車修理工場にて3年勤務。この期間中に自動車検査員資格も取得後、退社。そして、現在は株式会社ジョイカルジャパンにて新車業販部を経て、マーケティング本部 宣伝・広報・販促ユニットで活躍中。
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自動車整備の資格を活かし、販売のことから日頃のクルマのメンテナンスのことを中心に、幅広くみなさまへお伝えできたらと思っております。

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