2022年10月15日 (2022年10月20日 更新)
車のシート素材の種類を紹介!革素材・布素材のメリット・デメリットとは?
車のシートの表皮に使われている材質にはいくつかの種類があります。大きく分けるとファブリック(布)とレザー(本革)そして人工皮革と商用車などに使われるビニールです。
この中で高級なシート表皮の代表というとレザーのイメージがありますが、人工皮革やファブリックも最近のものは高級感があって、デザイン性の高いものも増えています。
では、一般的な車に使用されるシート表皮の種類にどれくらいの種類があって、またそれぞれの特徴やメリット、デメリットとはなんなのか、今回はそんなシート表皮の素材の違いについて考えてみます。
INDEX目次
車のシートの種類はどんなものがある?
車のシートの表皮にはどのようなものが使われているのか、素材別に代表的なものを紹介していきましょう。
ファブリックシート(布素材)
いわゆる布をシート表皮の素材として使用したのがファブリックシートです。エントリーレベルのクルマから高級車まで幅広く使用されており、またそのファブリックの種類にもいくつかあります。それぞれの特徴は以下です。
モケット
モケットは毛織物の一種で、表面は起毛仕立てになっているものが多く劇場の椅子やカーペットなどにもよく用いられています。しっとりとした手触りがあり、摩擦強度も高いのですが、その重厚な生地というイメージが最近の流行にあっていないのか、車のシートに使われる例は少なくなっています。
ウールファブリック(ジャガードモケット)
細いウール糸を立体的に織り上げたのがジャガードモケットです。生地自体に厚みあり、立体的になるのが特徴で上質で柔らかな触感が味わえます。トヨタセンチュリーなどの高級車のシートにも使用されています
織物ジャージ
経糸と横糸を交互に合わせた伸び縮みしやすいジャージー織で作った生地です。さらっとした手触りが特徴で、柔らかいものから固いものまで種類は様々です。ファブリックシートの中では比較的汚れに強いため、軽自動車のシートなどによく使われています。
トリコット
トリコットはニット生地でありながら、編み物と織物の中間の性質を持っており、伸縮性に優れ、形状安定性もよく柔らかな風合いを持つのが特徴です。また通気性もあってシート素材に適していますが、なめらかでややつるつるとしているため運転姿勢がずれてしまいまいやすいデメリットがあります。
レザーシート(革素材)
高級車のシートとして多く使用されているのがレザーシートです。動物の皮をなめした天然の革素材をシート表皮に使用したもので、独特の風合いはファブリックにはない高級感があります。また耐久性の高さなども大きな特徴です。車のシート表皮には主に以下のようなレザーが使われています。
セミアニリン
表面に顔料を薄く吹き付け、アニリンと呼ばれる染料で染色した本革がセミアニリン(仕上げ)です。主に高級車のシートに使われています。しっとりとした手触りが特徴で、テカリやギラギラ感が少なく落ち着いたマットな仕上がりになっています。
プレミアムナッパ
ナッパレザーは柔らかく耐久性のある山羊(または羊)革です。また、柔らかい革素材の総称として牛革もナッパレザーと呼ばれることもあります。
通常の革よりもしなやかで、塗膜も薄く革本来の風合いが味わえます。しかし耐久性はあまり高くなく、傷付きやすいという欠点があります。プレミアムナッパは傷の少ない良質の原皮を使用したナッパレザーです。
人工皮革・アルカンターラ/ウルトラスエード/エクセーヌ
天然の革を模し人工的に作られたレザー風の素材が人工皮革です。クルマのシート用の表皮としてはアルカンターラやウルトラスエードなどが使われています。
特徴は天然皮革のスエードのような手触りや見た目の風合いを再現しながら、本革に比べて耐久性、耐光性、通気性に優れているということです。
アルカンターラとエクセーヌ、ウルトラスエードは別のものと思われる方もいますが、全て基本的に同じもの。日本の東レが開発した人工皮革で日本ではエクセーヌ、アメリカではウルトラウエード、そしてヨーロッパではアルカンターラのブランド名で販売されています。
ファブリックシート(布素材)のメリット・デメリット
レザーや人工皮革に比べてファブリックシートのほうが多くの車に採用されているのはなぜなのか。それはもちろん以下のような大きなメリットがあるからです。
メリット
ファブリックシートには車のシートの表皮に適したいくつものメリットがあります。代表的なものを挙げてみましょう。
価格がお手頃
なんといってもコストが安い。レザーや人工皮革よりも素材としての価格が安いというのが最大のメリットです。さらに、レザーなどよりも安定した供給が可能で、低価格のエントリーカーから高級車まで幅広い車に使用されています。
耐久性・通気性・保湿性が高い
ファブリックは通気性があり滑りにくく、さらに吸湿性の良さや伸縮性の高さもあり肌触りがソフト。そのためより快適な座り心地が味わえるというのも大きなメリットでしょう。さらにレザーのような繊細さはなく、多少乱暴に扱っても傷がつく心配もありません。
手入れがほぼ必要ない
レザーの場合、しなやかさやツヤを保つために定期的なメンテナンスが必要ですが、ファブリックの場合は入れがほとんど必要ありません。時々掃除機でゴミやホコリを取る程度でいいので扱いが楽というのもファブリックの良さです。
デメリット
ファブリックにはメリットもありますがもちろんデメリットもあります。それが以下のような点です。
汚れに弱い
デメリットの代表が汚れに弱いことです。ファブリックは布ですのでその生地の織り目にホコリやチリ、汚れが入り込みシミになりやすいといえます。さらに、繊維の間に入り込んだ汚れの除去も簡単ではありません。
高級感やオシャレ感が薄い
ファブリックは低コストでエントリーカーなどにも多く使われていることから、高級感というイメージをあまり持たれません。そのため、高級感やオシャレ感が薄いと思われてしまいがちです。トヨタのセンチュリーにも使われているなど決してそんなことはないのですが、レザーを比べると安物感があるのは否めません。
レザーシート(革素材)のメリット・デメリット
レザーシートは高級車などに多く使われていますが、そのレザーシートならではのメリットやデメリットはいったい何なのでしょう。
メリット
なんといっても高級車=レザーシートというイメージがあるのは魅力です。他にもいくつかレザーならでは以下のようなメリットがあります。
高級感がある
なんといってもファブリックにはない高級感が感じられるのが最大のメリットでしょう。しっとりとしたツヤに独特の風合い、肌が触れた時のひんやりとした感触はファブリックシートでは決して味わえません。
また、車に詳しくない方でも、レザーシートというだけで「この車は高級車なんだ」というイメージを持ってくれます。
水や汚れに強い
ファブリックシートの場合、生地の織り目に汚れが入り込んだり、水分などがしみ込んでしまうことがあります。しかしレザーは表面が塗膜でコーティングされているのでそういったことがありません。多少の汚れなら簡単にふき取るだけで取り除くことが可能です。
ホコリがたちにくい
レザーは繊維ではないのでファブリックに比べるとホコリが立ちにくいという特徴もあります。喘息やアトピー、ハウスダストアレルギーなどの症状があったり、ペットを飼っている方はレザーシートが清潔に保ちやすく向いているといえるでしょう。
デメリット
レザーシートにはメリットもありますが、ファブリックと比べた際のデメリットもあります。それが以下のような点です。
価格が高い
なんといっても価格が高いというは最大のデメリットでしょう。本革ではない人工皮革でも、ファブリックよりも製造コストがかかってしまうためオプションなどで設定されている場合費用が掛かってしまいます。
とはいえ、価格が高いからこそレザーシートは高級というイメージにもつながっているのも確かです。
通気性が悪く温度変化に弱い
ファブリックに比べると通気性がないため温度変化に弱いというのもレザーならではのデメリットでしょう。冬場はシート表面が冷たくなりますし、夏は汗を吸いこまないので肌に張り付いてしまいます。
乾燥した気候のヨーロッパや北米には適した素材ですが、日本の気候にはあまり適したシート表皮とはいえないかもしれません。
傷つきやすい
レザーシートは天然の革が使われているため表面が繊細で傷がつきやすいというのもデメリットでしょう。表面の塗膜がハゲたりひび割れが起きてしまうと補修するのが大変です。
また、ツヤやしなやかさを保つためにはワックスによる定期的なメンテナンスも必要です。そういったファブリックには不要な手間がかかる点はレザーシートのデメリットといえるでしょう。
車のシート素材の失敗しない選び方とは?
シートの表皮素材にはご紹介したようにそれぞれ特徴がありますが、自分にあったシートはどのように選べばいいのでしょうか。
予算に合わせる
一番のポイントは予算です。ファブリックシートとレザーシートでは価格がかなり違います。例えばトヨタのハリアーの場合、ふぁりっくシートの「Gハイブリッド」と、そのレザーシート仕様の「G“レザーパッケージ”ハイブリッド」では、価格の差は30万円になります。クルマに購入予算を考えてシート表皮を選びましょう。
デザインを重視しすぎないようにする
シートは見た目も大切ですが、肝心なのはその機能性です。運転中もキチンと身体をホールドしてくれるか、滑りにくいか、などしっかりと確認することも大切です。
ご家庭にあったシートを選ぶ
家族のことも考える必要があります。もし小さなお子さんがいて、チャイルドシートをつける必要があるなら、そのシートに取り付けて支障がないか、また取り付けがしやすいのかもチェックしましょう。
さらに、小さなお子様さんがいるなら車内で飲食する機会も多いはず。そんなとき飲み物がシートにこぼれても支障がないかなどといった実際に乗った場合に起こりえることをシミュレーションしてみましょう。
そのうえで汚れが処理しやすいレザーシートがいいのか、身体が滑りにくいファブリックがいいのかどのタイプのシートが自分の家庭にあっているのか考えることも大切です。
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まとめ
シート表皮にはいろいろなタイプがありますが、それぞれにメリットやデメリットがあります。シートは車を運転する際常に身体に触れている部分でもありますし、運転のしやすさや疲労度、日常に使い勝手を大きく左右するため選び方は重要です。
もし購入を検討している車にシートの選択肢があるのなら、見た目やイメージばかりにとらわれることなく、シートの機能性や実際に使用感にもこだわり、自分の好みや使い方に合ったものをしっかり吟味しましょう。
もし、ディーラーが近くあるなら、一度実際にシートに座ってみて、その感触を確かめてみるのが間違いありません。あとで「思っていたのと違っていた!」となっても、簡単に交換することはできないのでくれぐれも慎重に選んでください。