の特徴

ステップワゴンはホンダのボックス型Mクラスミニバンです。すっきりとしたフォルムと使い勝手の良い広々とした室内スペースが大きな特徴となっています。パワーユニットは1.5Lターボエンジンと燃費性能に優れたハイブリッド（e：HEV）が設定されています

現行モデルは2022年5月27日発売された6代目モデルで、初代ステップワゴンを彷彿させるシンプルでクリーンなデザインと車体サイズが全車3ナンバー化されたことが大きな話題となりました。タイプは標準タイプのAIR（エアー）と、カスタムタイプのスパーダ（SPADA）という、2系統のモデルが用意されています。

新型ステップワゴンの大きな魅力といえるのが、初代ステップワゴンへと原点回帰したかのようなエクステリアデザインでしょう。シンプルなラインで構成された箱型のクリーンなスタイリングはとても魅力的でありフォルムはシンプルながら上質感があって都会的。威圧感のないとても上品なミニバンとなっています。

フォルムはまるで箱のようですが、さりげなく使用された上質なメッキモールやサイドに施されたキャラクターラインなどで全体を引き締めており、実寸以上にボディが大きく見え存在感満点です。

インテリアも質感が高くインパネ上部から前後ドア、そして3列目まで連続してソフトパッドを配置して高級感を演出。さらにソファーのようなクッションに厚みのあるシートを全席に採用することでリビングルームのような居心地のよい快適な空間を作り出しています。Mクラスミニバンとしては、派手さはあまりありませんがとても上質な仕立てとなっています。

室内スペースもホンダ自身が「ホンダ史上最大空間」をうたっている通り、クラス最高レベルの広さを確保しており、セカンドシートは最大780㎜の前後ロングスライドと、横方向のスライドが可能となっているなどどの席でも快適に過ごすことが可能です。

ステップワゴンの車両価格は以下です。2023年3月31日に価格改定が行われており、新価格ではおよそ5万円価格が上昇しています。

新型ではプラグインハイブリッドが設定されたため、最高額が620万円と飛びぬけて高額となっていますが、プラグインハイブリッドを除いた場合の最高額グレードは5,148,000円です。そのため、全体的に価格はアップしていますがその額はわずかでほぼ同等の価格帯といっていいでしょう。

新型ステップワゴンは標準車であるAIRから上級グレードであるSPADA PREMIUM LINEまで装備内容はとても充実しています。LEDヘッドライトとLEDテールライトが全グレード標準装備で、さらにLEDシーケンシャルターンランプも全グレードに標準装備となっています。

エアコンはエントリーグレードのAIRを除きトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコン（プラズマクラスター技術搭載）で、AIRも左右独立温度コントロール式フロント・フルオートエアコン+リア・マニュアルクーラー（プラズマクラスター技術搭載）となっています。

後席スライドドアのドアハンドル部に世界初となる静電タッチセンサー式の両側パワースライドドアを全車に標準装備。リアゲートはAIRを除き電動式のパワーテールゲートが標準となっています。

他にはSPADA、SPADA PREMIUM LINEはフロントシートヒーター、さらにSPADA PREMIUM LINEでは2列目シートにもシートヒーターが搭載されています。また、3列目シートは分割床下格納シート（マジックシート）でこちらも全グレード標準装備で床下へ簡単に収納することが可能。ラゲッジスペースを広々と使うことができます。

ステップワゴンに設定されるパワーユニットは1.5Lガソリンターボとシリーズ式ハイブリッドの「e:HEV」の2種類です。1.5Lガソリンターボは、排気量は小さいですが最高出力150PS、最大トルク203 N･mと十分なパフォーマンスを発揮してくれます。

ハイブリッドのe:HEVは2Lガソリンエンジンで発電をして、モーターで駆動するシリーズハイブリッド式で基本はモーターのみ（定速での高速走行などではのみエンジンによる走行もする）となっています。最高出力は184PSで最大トルクは315 N･mと1.5Lターボエンジンと比べると非常にパワフル。特にトルクは315 N･mと3Lガソリンエンジンに匹敵するなどはかなり強力です。

モーターならではのぶ厚いトルクと優れたレスポンスで、街中では鋭い加速を見せてくれるでしょう。車体サイズは先代モデルよりも大きくなりましたが動力性能的には向上しています。

安全装備では最新の「Honda SENSING」が全車標準装備となっています。ミリ波レーダーと高速画像処理チップを新採用したフロントワイドビューカメラと車両前後に装着された計8つのソナーセンサーとの組み合わせで、検知機能が強化されています。

その他の機能としては衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能などに加えて、後方誤発進抑制機能や近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、トラフィックジャムアシスト（渋滞運転支援機能）などをセットで搭載。さらにACC（アダプティブクルーズコントロール）は、渋滞追従機能付きでエントリーグレードのAIRを含めて全グレードに装備されています。

ステップワゴンのWLTCモード燃費は、e:HEV（ハイブリッド）のAIRが20.0㎞/LでSPADAが19.6㎞/L。そしてPREMIUM LINEが19.5㎞/Lです。

ガソリンエンジンのWLTCモード燃費は、AIRが13.9㎞/Lで、SPADAが13.7㎞/L。そしてPREMIUM LINEが13.2㎞/Lとなっています。車格を考えるどちらのパワーユニットもとても優秀ですが、やはり燃費性能ではハイブリッドが圧倒的に優れています。

ステップワゴンのグレードは標準仕様であるAIR（エアー）と、エアロパーツを装着したカスタムタイプのSPADA（スパーダ）の2つのグレードが基本となっています。さらにSPADAベースに機能を充実させた最上級グレードSPADA PREMIUM LINE（スパーダ プレミアムライン）も用意されています。

AIRとSPADA、SPADA PREMIUM LINEにはそれぞれ1.5Lガソリンターボエンジンモデルと、e:HEVハイブリッドモデルが設定されておりAIRとSPADAでは7人乗りと8人乗りが選べます。なお4WDは1.5Lガソリンターボにしか設定されていませんので4WDが欲しいという方はおのずとガソリンターボグレードを選ぶことになります。

新型ステップワゴンは全車3ナンバー化されていますが、カテゴリーとしてはいわゆる5ナンバーサイズのMクラスミニバンです。ハイルーフで全長4.7mほどのボックス型ミニバンで、居住性や積載性に優れた、コスパの良いファミリー向けミニバンという位置づけです。

似ている車はライバルとしてはトヨタのノア／ヴォクシー、日産のセレナ、三菱のデリカD：5になるでしょう。ライバルも大型化傾向にあり、このうち5ナンバー車は日産のセレナだけとなっています。このなかでステップワゴンはシンプルで上質なスタイルとe:HEVハイブリッドによる優れた経済性が特徴となっています。

ステップワゴンは、Mクラスミニバンの中でも特にそのスタイリングに特徴があります。ライバルに比べるとシンプルでクリーンな都会的なデザインが大きな魅力といえるでしょう。そのため威圧感のある派手な今どきのミニバンはあまり好みではないという方には強くお勧めします。もちろんMクラスミニバンとして非常に居住性に優れており、またe:HEVハイブリッドによって経済性も抜群な点もおすすめしたい特徴です。

3ナンバーサイズではありますが大きさは取り回しに苦労するほどでもありませんし、室内はホンダ史上最大とされるくらい広いので、家族の多いファミリードライバーにはピッタリではないでしょうか。サードシートをたためば広大なラゲッジスペースが得られるのでレジャー用途にも適しているはずです。

ステップワゴンの特徴についてご紹介しました。Mクラスミニバンといえばメッキグリルの押し出し感のあるデザインが人気ですが、そうではない上品で都会的なモデルを好む方もいるはずです。ステップワゴンはそのような派手すぎない上質なデザインの車が好きだという方に高く評価されています。

室内も広く居住性も抜群ですし、安全装備などの内容も充実しています。押し出し感はあまりありませんが、そのすっきりとしたデザインが好みであればベストなファミリーカーになってくれるのではないでしょうか。

装備内容などを見れば間違いなく妥当な価格といえますのでMクラスミニバンを検討中であれば是非ステップワゴンに注目してみてください。