カローラスポーツの特徴

カローラスポーツは、トヨタの代表的な乗用車カローラシリーズの5ドアハッチバックモデルです。スポーティなデザインとスポーツの名に恥じないフットワークの良さが特徴となっています。

居住性や積載性にも優れ実用性も高く、価格もリーズナブルなことからファミリーカーとして、また、スポーティカーのエントリーモデルとしても高く評価されています。そんなカローラスポーツは2022年10月にマイナーチェンジが実施されましたが、最新モデルにはどのような特徴があるのか解説します。

カローラスポーツの魅力といえば今では希少なスポーティなハッチバック車ということでしょう。カローラシリーズのコンパクトハッチバックカーという位置づけですが、セダンに比べても車高が低くスタイルもクールでスポーティです。また新しく投入された、セダンやツーリングにはない2Lガソリンエンジンはとてもパワフルで、カローラシリーズ随一の力強い走りが味わえる点も大きな魅力となっています。

また、後部座席も十分な広さを確保している上、ラゲッジスペースも決して大きくはありませんが352Lと十分なスペースがあり、9.5インチゴルフバッグなら2個積載可能。リアシートを倒せば最大で1.7m程度の奥行きのスペースを確保できますのでファミリーカーとしても十分使える優れた実用性も大きな特徴です。

さらに、最新のカローラスポーツでは、プリクラッシュセーフティやレーントレーシングアシスト他充実した先進安全装備が標準装備されており、高い安全性能も魅力の一つといえるでしょう。

カローラスポーツはマイナーチェンジによってグレードが整理されグレードのバリエーションは以前よりもシンプルとなっています。価格はガソリンエンジンモデルが220万円～となっていて、最も高いハイブリッドグレードでも289万円と性能や装備内容を考えると比較的リーズナブルです。

新型ではプラグインハイブリッドが設定されたため、最高額が620万円と飛びぬけて高額となっていますが、プラグインハイブリッドを除いた場合の最高額グレードは5,148,000円です。そのため、全体的に価格はアップしていますがその額はわずかでほぼ同等の価格帯といっていいでしょう。

カローラスポーツの基本装備は、グレードや仕様によって異なりますがとても充実しています。LEDヘッドライト（G“Z”はBi-Beamタイプ）とLEDリヤコンビネーションランプ、オートエアコンは全グレードに標準装備です。

ホイールはG“Z”グレードが18インチ、Gグレードが16インチアルミホイールでエントリーグレードのG“Xグレードのみがスチールホイールです。G“Z”とGグレードには8インチ液晶のディスプレイオーディオやドライブレコーダー+バックガイドモニターも標準装備（G“Xはオプション）となっています。

シート表皮は全グレードシンプルなファブリックですがG“Z”グレードではオプションで本革が選ぶことができ、またシートヒーターが標準装備（Gグレードではオプション選択が可能）となっています。

カローラスポーツはスポーツと名がついているだけあって、カローラシリーズの中でも特に優れた走行性能を持っています。パワーユニットはマイナーチェンジで刷新され、ハイブリッドは電動モジュールを刷新した1.8Lガソリンエンジン+モーターとなり、ガソリンエンジンは2Lダイナミックフォースエンジンを新たに搭載しています。

先代の1.8Lガソリンエンジンは最高出力103kW（140PS）/最大トルク170Nmだったのに対して、新しい2Lガソリンエンジンは、最高出力125kW（170PS）最大トルク202Nmに大幅にパワーアップしています。そのため、加速性能が大きく向上しており、フロント/マクファーソンストラット、リヤ/ダブルウィッシュボーンというしなやかなサスペンションと相まってスポーティできびきびとした走りを楽しむことが可能です。

走りがスポーティなだけでなく予防安全装備も充実しています。トヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全グレードに標準装備されており、こちらにはプリクラッシュセーフティ（歩行者［昼夜］・自転車運転者［昼夜］・自動二輪車［昼］検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー＋単眼カメラ方式）や、前方車両の追従走行を支援するレーダークルーズコントロール（全車速追従機能付）がセットとなっています。

さらに、レーダークルーズコントロール使用時に操舵を支援するレーントレーシングアシストや、ドライバー異常検知システム、プロアクティブドライビングアシスト、ハイビームとロービームを自動で切り替えるオートマチックハイビーム、カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示するロードサインアシストも搭載されています。

カローラスポーツのWLTCモード燃費は以下になります。

• ハイブリッドG“Z”グレード　27.2㎞/L
• ハイブリッドGグレード　29.5㎞/L
• ハイブリッドG“X”グレード　30.0㎞/L
• ガソリンG“Z”グレード　17.2㎞/L
• ガソリンGグレード　18.3㎞/L
• ガソリンG“X”グレード　18.3㎞/L

ハイブリッドもガソリンエンジンも非常に優秀です。G“Z”グレードの燃費が少し悪いのは、スポーティな走りを実現するためにタイヤをグリップ性能の高い大径の18インチタイヤとしているためでしょう。

マイナーチェンジによって4WDが廃止になるなどグレードが整理されたため、カローラスポーツのグレード構成はとてもシンプルです。以下のようにハイブリッド、ガソリンエンジンそれぞれに「G“Z”」、「G」、「G“X”」といったグレードが用意されています。「G“Z”」が最上級グレードで、ミドルグレードが「G」、そしてエントリーグレードが「G“X”」となります。

カローラはCセグメント（主に欧州で使われるクルマの分類方法。明確な定義や基準はないがアルファベットが進むほど高価で大きなクルマとなる）の乗用車です。同様に5ドアハッチバックのカローラスポーツもCセグメントというカテゴリーに入ります。

国産車でCセグメントのハッチバックスポーツモデルとなると、スバルのインプレッサ、マツダのMAZDA3 FASTBACK、そしてホンダのシビックとなるでしょう。どのクルマも2ボックスのハッチバック車でスタイリッシュなエクステリアとスポーティな走り、そして優れた実用性が特徴となっています。

カローラスポーツは、手ごろなサイズのハッチバック車でありながらスポーティなエクステリアと高い走行性能を持つことが大きな特徴となっています。コンパクトでありながら、室内空間は十分な広さを持ちラゲッジスペースも実用的なサイズが確保されています。

そのため一人で走りを楽しむことも、家族を乗せての快適なドライブも十分楽しめるはずです。ハイブリッドなら30㎞/Lという高い燃費性能を持っているので通勤やショッピングなどの日常的な用途にも最適といえます。

カローラシリーズのスポーツハッチバック、カローラスポーツの特徴についてご紹介しました。スポーティな走りが味わえるコンパクトハッチバック車は国産車では今や希少な存在ですが、カローラスポーツは軽やかな走りと優れた実用性を備えたとても完成度の高い一台といえます。

マイナーチェンジを重ねて当初設定されていた6MTが廃止となってしまったのはマニュアル派にはちょっと残念ですが、170PSガソリンエンジンモデルは、胸のすくような加速と軽やかなフットワークが味わえます。

価格もガソリンエンジンモデルなら220万円～と同様のスペックを持つライバルと比べても大変リーズナブル。クルマ選びに走りの良さは欠かせないという方は是非このカローラスポーツに注目してみてください。